研究課題/領域番号 |
14310199
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
塩村 耕 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (80178855)
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研究分担者 |
高橋 亨 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (10093048)
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60193009)
榊原 千鶴 名古屋大学, 文学研究科, 助手 (50313979)
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キーワード | 岩瀬文庫 / 書誌データベース / 古典籍 / 書誌学 |
研究概要 |
引き続き、岩瀬文庫所蔵古典籍の書誌調査とデータ入力を行った。調査員は書誌カードを作成するとともに、最大6台のPCを用いてデータ入力を直接行ったが、塩村が全資料に目を通し、データを適宜修正した。書誌データは従来型の古典籍目録やデータベースには見られない、詳細なものとなっている。平成18年2月の時点で、累積データ件数は10600点(タイトル数)に達した。塩村は、土日祝日を含めて大学業務以外のほぼすべての時間を岩瀬文庫で費やしているが、今年度も累積データ数が当初の予定に達しなかった。これは書誌記述の方法が研究計画開始当初よりも精密詳細なものに変化したこと、調査記述の難しい歴史的資料の多かったこと、参考図書やネットによる検索法の充実により比較研究の必要が増えたこと、に起因している。 前年度と同じく、調査の過程で得られた新見資料を中心に、平成18年1月21日より4月2日まで、岩瀬文庫に於いて「岩瀬文庫平成悉皆調査中間報告展III-こんな本があった!」を開催し、展示図録(A4版、カラー、全22頁)を作成刊行した。また、3月4日に同館に於いて「今年度の調査からわかったこと」と題して、塩村が講演を行った。定員70名の会場は満席となり(別室のモニター画面会場での聴講者あり)、地元において岩瀬文庫に対する評価と期待が着実に高まりつつあることを感じた。 今年度特記すべき成果は、平成17年4月より、名古屋大学附属図書館に於いて、塩村が中心となって構築してきた同図書館所蔵古典籍データベースが公開されたことである(同図書館HPより)。これは岩瀬文庫に於ける書誌記述の実践がその基盤となっており、近い将来公開される岩瀬文庫DBのモデルケースとして問題点を洗い出すとともに、その具体的な効用を世の中に提示している。
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