研究課題/領域番号 |
14310222
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
窪薗 晴夫 神戸大学, 文学部, 教授 (80153328)
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研究分担者 |
松井 理直 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 助教授 (00273714)
日比谷 潤子 国際基督教大学, 教養学部, 準教授 (70199016)
氏平 明 豊橋技術科学大学, 留学生センター, 教授 (10334012)
田中 真一 神戸女学院大学, 文学部, 講師 (10331034)
那須 昭夫 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (00294174)
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キーワード | 日本語音韻論 / プロソディー / アクセント / 非流暢性 / 長母音の短縮 / オノマトペ / 音節構造 / 鹿児島方言 |
研究概要 |
窪薗と木部は東京方言と鹿児島方言のアクセントを中心に研究を進めた。東京方言については「2モーラ+2モーラ」以下の長さを持つ複合名詞のアクセントの実態を統計的に明らかにし、鹿児島方言についてはアルファベットのアクセントがその音節構造によって予測できることを現地調査によって立証した。氏平は前年度に続き、発話の非流暢性とプロソディの関係分析のための資料収集を進めた。約10時間の健常者のインドネシア語の自然発話資料を収集し、その一部を非流暢性を抽出しながら非流暢性の生起環境と分節パターンを分析した。日比谷は前年度に収集したオーストラリア人日本語学習者(全員英語母語話者)の自然談話録音資料の分析を行った。今年度は特に滞日期間が長くなるにつれて、長母音短縮のパタンに違いが出てくるかに着目した縦断的研究を進めた。松井は言語のインターフェースにおける、定性的性質と定量的性質の変換に関する研究を行った。特に、信念の程度(定量的性質)と意味の真偽(定性的性質)、音声の知覚関連物理量(定量的性質)と音韻の弁別素性(定性的性質)の相互作用に関する研究を重点的に行った。那須は日本語のオノマトペの派生を中心に考察を進めた。近年の最適性理論の流れを包括的に踏まえ、オノマトペにおける接尾辞と反復辞のアクセント上の相違が、抗忠実性効果に基づいて捉えられることを明らかにした。田中は日本語におけるリズム-アクセント間の関係の解明を中心に研究を進めた。東京方言の外来語アクセントにおいて、特殊モーラがアクセント位置・有無を算定することを明らかにした。また、大阪方言の高起・低起式の分布とリズムとの関係を調査・分析した。
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