研究課題/領域番号 |
14310224
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
藤代 節 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (30249940)
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研究分担者 |
岸田 泰浩 大阪外国語大学, 留学生日本語研究センター, 専任講師 (40273742)
橋本 勝 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (10030165)
庄垣内 正弘 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60025088)
菅原 睦 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (50272612)
澤田 英夫 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 助教授 (60282779)
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キーワード | チュルク諸語 / 言語接触 / ユーラシア / ビルマ・チベット諸語 / コーカサス諸語 / モンゴル諸語 / シベリア / 地域研究 |
研究概要 |
本研究課題は広くユーラシアに分布する諸言語について言語接触の観点からその類型をさぐることを共通の目標としながら、参加メンバーが各自専攻する言語を含む地域を対象とし、分担して研究を進めている。今年度は2年目で各自順調に調査研究を遂行し成果を刊行あるいは口頭発表するなどした。今年度、各メンバーが行った調査研究の中からテーマを一つずつ、以下に掲げる: 藤代節:ヤクート語rと1の競合(ヤクート語成立時の下層言語の性質特定の試み)//橋本勝:中世モンゴル語の否定形式についての観察(中世モンゴル語から現代モンゴル語への否定を表す形態の変遷)//庄垣内正弘:ロシア所蔵ウイグル語仏典断片類に関する同定作業継続//角道正佳:Mangghuer(土族語民和方言)の音節構造の変化は漢語の影響か(東郷語と比較し、慎重に検討した)//岸田文隆:ロシア科学アカデミー東方学研究所アストン文庫所蔵の江戸期・明治初期朝鮮語学書写本類の影印刊行について//岸田泰浩:東アルメニア語-正書法改革の忘れ物-(周辺地域に分布する諸言語からの借用語彙と正書法の関係を考察した)//澤田英夫:バガン期ビルマ文字の音節末重ね子音字(ビルマ文字の変遷を周辺の同系言語文字と比較考察した)//菅原睦:正書法と押韻から見た古典チャガタイ語(チュルク語古典文献から正書法に反映される言語の性質を明らかにした)。 年度末には関連する言語学領域の他の科研費プロジェクト2件と共同で三科研合同研究会を開催した。この研究会においては本研究課題のみではカバーできない言語分布領域情報や関連言語の詳細な調査情報を各メンバーとも得ることができ、他方、本科研からの情報提供も行うことができ、有意義であった。来年度はこれまでの研究を統合しさらに総括的な視点から研究を進め、ユーラシアの言語接触を中心的課題としてきた本研究の成果を刊行することを目的にしたい。
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