研究課題/領域番号 |
14310226
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
逸身 喜一郎 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40107420)
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研究分担者 |
櫻井 万里子 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90011329)
天野 正幸 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40107173)
片山 英男 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70114436)
神崎 繁 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20153025)
根本 和子 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (50313185)
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キーワード | ギリシャ文学史 / ローマ文学史 / ギリシャ思想史 / ローマ思想史 / 西洋古典古代史 / 西洋古典学 |
研究概要 |
本研究の最大の目的は、従来、ややもすると「哲・史・文」に分化しがちなギリシャ・ローマ研究を統合すること、より具体的にいえば、社会史・文化史の成果ないし方法を意識しつつ、あらたな哲学史・文学史の可能性を探ることにある。東大を中心とする哲・史・文の研究者が集まった、都合7回の研究会が活動の中心であった。今年度にとりあげるテーマは、研究計画として予定していた項目のうち、以下の項目に絞り込んだ。すなわち、紀元前5世紀末のアテーナイ社会の様相(寡頭制と民主制との軋轢)、とくにソクラテス裁判と同時代のアテーナイ社会との関連にかんして3回(発表者:逸身喜一郎「『国家』第8巻の構成・プラトンの戦略と固着」、納富信留「プラトン哲学の歴史性」、佐藤昇「内戦後、アニュトス、ソクラテスを告発す」)、ストア思想と文学作品との関連にかんして2回(神崎繁「ストア派の感情論と文芸作品」、大芝芳弘「『アエネーイス』における理想と現実」)、アウグストゥスの業績と神格化の問題について1回(島田誠「Res Gestae Divi Augustiとは何か?」)である。さらに今後の研究の展望に関して、ディスカッションを1回実施した。この間、研究代表者の逸身は2度、英国に行き、オクスフォード大学の研究者と直接に交流して、欠けているところがないか示唆をうけた。このプロジェクトの母胎となった、東京大学大学院人文社会系研究科の多分野交流演習「ギリシャ・ローマ研究の方法」の総括となる冊子を来年度の早い時期に刊行する。
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