研究課題
基盤研究(B)
本研究は、大手前大学にThe Illustrated London News[以下、ILN]オリジナル版が、イラスト部分などの欠落もなくほぼ完全な状態のものとして、1842-1923年までそろっているので、これを利用し、そのイラスト部分のデータベース化を図るとともに、その主要記事を史料に用いて、歴史学、考古学、比較文学、美学様々の角度から、そのもつ意味を解明しようというものである。本平成14年度は、第一に、ILNのイラスト部分のIndexの作成と、その画像取り込みによるデジタル化の作業をおこない、そのデータベース化をはかった。ここでは、研究支援者1名の雇用をおこない、ブックスキャナによりイラストを1点ずつ取り込む作業がなされた。その数は、ILN1巻(半年)につき、およそ500点にのぼった。同時にILN掲載のイラストIndexをテキスト化し、両者あわせてデータベースを仕上げていった。今年度は、これを第2巻(1843年)、第3巻(同年)、第4巻(1844年)についておこなった。また第二に、研究代表者松村昌家は、自らの問題関心にもとづき、ILNにも描かれる日本の使節団、なかでも岩倉遣外使節団の行動やインパクトの全体像を把握するために、ロンドン、リヴァプール、マンチェスター、ニュー・カースル等の諸都市が所蔵するアーカイブズの調査をおこなった。第三に、研究分担者は、それぞれデジタル化されたイラストをもとに、その分類作業を実施し、また、そのうち六人部昭典および尾崎耕司は、東京その他国内の美術館・図書館などの調査をおこない、関連資料の収集につとめた。
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