研究課題/領域番号 |
14320003
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 成明 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90025148)
|
研究分担者 |
亀本 洋 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30183784)
村中 孝史 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80210053)
川濱 昇 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (60204749)
山本 敬三 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80191401)
山本 克巳 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20191398)
|
キーワード | 自己決定 / 合意形成 / 生命・医療倫理 / 法化 / リベラリズム / ロールズ / 公共的理性 |
研究概要 |
1 自己決定権を憲法上の基本権と捉えた上で、それが契約関係においていかに保護・調整されるのかについて基本的な枠組みを提示した。 2 市場規制との関係で、契約の自由と取引の自由をめぐる判例法理を解明した。 3 労働法の基本理念としての自己決定権と生存権との複合的関係を明らかにした。 4 生命・医療倫理をめぐる自己決定と合意形成をめぐる重要問題について法的関与のあり方に関する基本枠組みを明らかにすると同時に、ケアの専門職と法および倫理の関係について解明した。 5 日本における自己決定および法化問題とからめ、多元化する紛争処理システムにおける権利の生成に関する基本構図を提示した。 6 リスク社会における法と自己決定の問題を解明した。 7 自律の価値と卓越主義的リベラリズムの関係を解明した。 8 選択の自由の概念を、機会集合の観点から明らかにした。 9 ロールズの格差原理が互恵性の観念を含むのかどうかという問題について綿密な検討を行った。 10 ロールズの提唱する公共的理性をめぐって、それが法の編成とどのようにかかわり合うのかを解明すると同時に、公共的理性の限界について「語りの正義」の観点から批判的に検討した。 以上の研究成果を各自論文にまとめ、近く田中成明編『現代法の展望-自己決定の諸相』(有斐閣)として公表する。
|