研究概要 |
統計的照合とは,異なる調査で得られた情報を統合することによって,単一の調査からは得ることのできない詳細なデータを擬似的に作成する方法であり,基本的な考え方は似通った属性を持つ個体を照合することにある.最近の欧州諸国ではStatistical Matchingという名称のはか,Data Fusionとも呼ばれている. 昨年度は,統計法の目的外用申請によって1980年から2000年までの家計調査および貯蓄動向調査(いずれも総務省)のミクロデータ分析を実施したが,今年度は,その成果として得られたさまざまな集計結果を利用して論文の執筆にあたった.その成果の一部を論文として公表した他,まだ進行中の分析については,ワーキングペーパーおよび学会報告として公表した.学会報告としては,「80年代・90年代の勤労者世帯の所得・消費・貯蓄-ライフサイクル・恒常所得仮説と所得格差の検討-」,日本経済学会(2003年6月),「家計調査・貯蓄動向調査のミクロデータを利用した勤労者世帯不平等度の分析」,「ミクロデータによる消費者行動のコーホート効果・年齢効果・時間効果への分解」(いずれも日本統計学会2003年9月)などがある.昨年度は,統計法の目的外用申請によって1980年から2000年までの家計調査および貯蓄動向調査(いずれも総務省)のミクロデータ分析を実施したが,今年度は,その成果として得られたさまざまな集計結果を利用して論文の執筆にあたった.その成果の一部を論文として公表した他,まだ進行中の分析については,ワーキングペーパーおよび学会報告として公表した.学会報告としては,「80年代・90年代の勤労者世帯の所得・消費・貯蓄-ライフサイクル・恒常所得仮説と所得格差の検討-」,日本経済学会(2003年6月),「家計調査・貯蓄動向調査のミクロデータを利用した勤労者世帯不平等度の分析」,「ミクロデータによる消費者行動のコーホート効果・年齢効果・時間効果への分解」(いずれも日本統計学会2003年9月)などがある. 完全照合に対比される手法として,統計的照合に関する理論的な展開および海外の事例を調査した.2003年8月に開催された国際統計協会のBerlin sessionにおいて,統計的照合に関する欧州諸国の経験と,最近の理論的な展開に関する情報を収集した.
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