研究課題/領域番号 |
14330015
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小野 隆弘 長崎大学, 環境科学部, 教授 (60108628)
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研究分担者 |
山川 肇 京都府立大学, 人間環境学部, 講師 (10295636)
和田 尚久 作新学院大学, 地域発展学部, 教授 (30264683)
植田 和弘 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20144397)
奥 真美 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (30304968)
岡田 裕正 長崎大学, 経済学部, 教授 (40201983)
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キーワード | 自治体経営 / 都市ごみ管理 / ベンチマーキング / 手数料制度 / 自由化・民営化 / 官民の役割分担 / コスト分析(原価計算) / 公益事業 |
研究概要 |
本研究は、学術振興会「二国間学術交流事業での日独科学協力事業」(研究代表:植田和弘)と相互補完の関係にあるが、平成16年度から漸く立ち上がる日本側に対し、ドイツ側は平成15年度から実施している。 本年度は、平成15年10月9〜10日にAugsburgで開催されたBIfA主催の「廃棄物管理の行方:自由化、自治体化あるいはパートナーの道?」で日本側の報告を行うのを主要な研究目標におき、日本側の研究計画とドイツ側との調整と調査をつぎのように実施した。 「自由化」のテーマは、本研究のサブ・テーマ(2)に関わるので、わが国における事業組織形態の現状と今後の可能性について検討した。その上で、ドイツ訪問時にINFAと協力を得て、以下の施設を訪問し、ドイツの事業経営の現状を展望した。 1.Duesseldorf市のAWISTA訪問:ロジスティクの比較指標-経営の効率化のための指標利用 2.Warendorf地区の廃棄物法人による二次燃料選別施設の見学と議論 3.EnnigerlohにあるAnnelieseセメント工場の見学と二次燃料としてのごみ投入についての討論 この訪問において、わが国の行政組織としての都市ごみ管理と対比して、自由化の潮流の中でドイツ側の事業組織の多様化が進んでいることを学び、日独の今後の比較分析の切り口を探っている。 さらに、大きな独訪問の課題は、サブ・テーマ(3)の比較指標の開発、特にドイツ側の二つのベンチマーキング(BM)手法を学ぶことにあったので、1)INFAのBMについては、AWISTA訪問時に、オーストリーにまで広がってきた特性値分析の概要を把握した。2)BIfAの焼却場に限定したBMについては、AugsburgとIngolstadtの焼却場を訪問し、BIfA方式の概要を理解した。以上のドイツの実態をふまえて、わが国の調査と研究についてドイツ方式の受容の可能性とその方法の開発について必要性を強くしたので、平成16年度初に企画した枚方市のBM調査を企画した。さらに、廃棄物学会春のシンポでの報告、公益事業学会での報告というかたちで平成16年冬の京都ワークショップに向けた研究課題を総括してきた。
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