情報化投資効果の発現メカニズムの理論的解明と予測可能性に関する研究

2003 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 14330019
• 研究機関: 早稲田大学
• 研究代表者: 三友 仁志 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (00183963)
• 研究分担者: 大塚 時雄 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 助手 (50339735) ; 太田 耕史郎 広島修道大学, 経済科学部, 助教授 (90309617) ; 鬼木 甫 大阪学院大学, 経済学部, 教授 (40107107) ; 藤田 優子 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 助手 (60339736)
• キーワード: 経済政策 / 産業組織論 / 計量経済学

研究概要

平成15年度においては、前年度の研究成果の取りまとめ作業を継統して行うとともに、内外の研究動向の把握、既存のデータセット並びにアンケート調査表を用いた分析、及び、結果の取りまとめ・公表などを実施している。
まず、研究動向の把握については、IT化の現状やその効果に関する国内外の文献を大象に広範なサーベイを行った。また、1月に米国ハワイ州で開催された学会(Pacific Telecommunications Council (PTC)の第26回大会(ホノルル市1月12日-14日))に出席し、併せて米国FCC等および同コロンビア大学通信研究所を訪問し、意見交換および資料収集を行い、有益な知見を得た。
既存のデータセット並びにアンケート調査表を用いた分析としては、本年度は以下のような研究活動を行った。
(1)IT関連投資の調整速度に関する経済分析
(2)情報化投資による日本企業の生産性向上に対する組織構造改革および人的資本形成の相乗効果に関する実証的研究
(3)ITが交通行動に与える影響の分析
(4)放送産業における効率性の分析
上記の成果については、(1)と(2)については、日本公益事業学会(2003年度関東部会)で報告を行った。(3)については、日本情報通信学会(第19回情報通信学会大会)、日本地域学会(第40回日本地域学会大会)、Regional Science Association International (the 18th Pacific Regional Science Conference)で報告を行った。(4)については日本情報通信学会(第19回情報通信学会大会)、日本地域学会(第40回日本地域学会大会)において報告を行った。学会報告後、各研究課題について、関連する学会へ論文投稿を行った。

研究成果

• [文献書誌] 植田康孝, 三友仁志: "地上デジタル放送を活用した行政サービスの可能性"日本社会情報学会年会誌. 第15巻第2号(未定). (2004)
• [文献書誌] 植田康孝, 高橋秀樹, 三友仁志: "放送業界における規模の経済性の検証"情報通信学会学会誌. (未定). (2004)
• [文献書誌] Mitomo, H., Y.Ueda: "Vertical Separation between Program Production and Transmission : Network Sharing in the Japanese Broadcasting Industry"COMMUNICATIONS & STRATEGIES Special Issue on ICT Market Dynamics and Development Models in Asia. Issue 52. 239-255 (2003)
• [文献書誌] 植田康孝, 三友仁志: "放送業界における垂直分離とネットワーク・シェアリングに関する実証的分析"地域学研究. 第33巻第3号(未定). (2004)
• [文献書誌] 大塚時雄, 三友仁志: "情報通信技術の進展が個人間のコミュニケーションネットワークに与える影響のシミュレーション分析"日本コンピュータサイエンス学会誌. Vol.8, No.1. 5-13 (2003)
• [文献書誌] Faziharudean, T.M., H.Mitomo: "Geographical Digital Divide : A Case Study of the Diffusion of the Internet Usage in the State of Kelantan, Malaysia"地域学研究. 第33巻第3号(未定). (2004)
• [文献書誌] 鬼木 甫: "電波の有効利用について"情報通信学会誌. 第21巻第1号. 70-72 (2003)