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2002 年度 実績報告書

インフレターゲッティング政策の国際比較研究-デフレ下でこの政策は有効か-

研究課題

研究課題/領域番号 14330028
研究機関神戸大学

研究代表者

石垣 健一  神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (40047486)

研究分担者 宮尾 龍造  神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (40229802)
藤原 賢哉  神戸大学, 経営学部, 助教授 (30229067)
地主 敏樹  神戸大学, 経済学部, 教授 (60171089)
藤原 秀夫  同志社大学, 商学部, 教授 (10104613)
北岡 孝義  明治大学, 商学部, 教授 (60116572)
キーワードインフレターゲッティング政策 / 中央銀行 / インフレ率の安定性 / 経済成長率の安定性 / 金融政策 / デフレ
研究概要

今年度の計画は、主として、インフレターゲッティング政策を採用している先進国(オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、スエーデン等)とそれを採用していない国(アメリカ、日本)の具体的政策内容と運営方式について調査することであった。各担当者は、国内で集められる資料、関連論文について調査を行い、その政策内容について概略を把握した上で、質問状を作成し、これを携えて、各国の中央銀行、すなわちオーストラリア準備銀行、ニュージーランド準備銀行、イングランド銀行、FRB、日本銀行、などを訪問し、さまざまな疑問を提示し、討議を行った。その際日本の金融政策や日本の金融市場の問題について、各中央銀行からさまざまな質問がなされたので、この点について、日本の実情を単に説明するだけではなく、セミナーを開催して日本の融問題と金融政策について外国中央銀行の理解を深めるのに貢献できたと思う。このような中央銀行家との研究上の交流に加えて、各国の専門家、研究者、民間銀行関係者、エコノミストを訪問し、中央銀行のインフレタターゲッティング政策の成果と評価についてインタビュー調査を行った。このような外国での調査を踏まえて、各国では多少の相違はあるが、以下のような点において、肯定的評価が多かったとおもわれる。
(1)各国のインフレについてのパフォーマンスは、インフレターゲッティング政策を採用する前と採用後を比較すると、採用後のパフォーマンスのほうがよい。
(2)同政策を採用している国と非採用国とのパフォーマンスの比較は、採用国のそれのほうがよい。
(3)厳格なインフレターゲッティング政策の採用国たとえばNZ)とゆるやかな国(たとえばAUS)との、比較では、インフレ率の安定性においては前者が、経済成長率の安定性については後者が優れている。厳格な方式よりも緩やかな方式に向かいつつある。
(4)インフレ下でのインフレターゲッティング政策は有効であったというのは有力な見解であるが、しかしデフレ下においてもそれが同様に有効であるという見解にはこの段階ではいえない。今後の研究が待たれるところである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 石垣 健一: "オーストラリアの中央銀行制度の発展とその独立性"神戸学院大学経済学論集. 34巻3号. (2003)

  • [文献書誌] 地主 敏樹: "金融政策の革命=秘密主義との訣別"神戸発 社会科学のフロンテア. 115-139 (2002)

  • [文献書誌] Ryuzo Miyao: "Liquidity Traps and the Stability of Money Demand : Is Japan Really Trapped at the Zero Bound?"RIEB Discussion Paper No.127, Kobe University, October 2002. 127. (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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