研究課題/領域番号 |
14340019
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
|
研究分担者 |
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
山口 佳三 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00113639)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (31400070)
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
|
キーワード | フロアー・ホモロジー / シンプレクティック構造 / 接触構造 / 正則曲線 / 特異点 |
研究概要 |
複素曲面の孤立特異点を、そのリンクの接触構造との関連が調べることを、共同研究者の太田氏とここ数年行っている。本年度は、既に得られていた結果のいくつかを別角度から検討した。その1つは、単純楕円型特異点のリンクのシンプレクティック変形同値類と、特異点の平滑化変形の空間の既約成分との関係である。現在の所、リンクの接触自己同型群の情報が足りないことから不完全ではあるが、シンプレクティック充填の境界とリンクとの接触微分同相を1つ固定することにより、境界との対の変形同値類を考察することで、これらの2つの対象間に対応をつけられる望みがでてきた。また、太田氏との単純特異点のリンクシンプレクティック充填の変形同値類の一意性定理を足がかりに、有限群作用による2次元商特異点のリンクのシンプレクティックの充填の分類を試みている。これは平成13,14年度に日本学術振興会の外国人特別研究員として受入れたモハン・ブーパル氏との共同研究である。分類はいくつかの例外的な場合を除いて完成しているが、最終的な結果を論文としてまとめるには、もう少し時間がかかる。 ラグラッジュ部分多様体のフロアー・ホモロジーは、シンプレクティック幾何に留まらず、ミラー対称性等との関わりがあり、共同研究者の深谷氏、太田氏とウィスコンシン大学のオー氏と共にその一般的枠組の構築を行って来た。研究の1つの動機であるアーノルド・ギベンタル予想の証明は、一般にはできていないが、現在そのための試みをしている。
|