研究課題/領域番号 |
14340033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
金田 行雄 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10107691)
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研究分担者 |
後藤 俊幸 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70162154)
石井 克哉 名古屋工業大学, 情報連携基盤センター, 教授 (60134441)
石原 卓 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10262495)
吉田 恭 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助手 (30335070)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 非一様等方性乱流 / 直接数値シミュレーション(DNS) / 乱流の普遍的構造 / 乱流の統計理論 / Reynolds数依存性 / Large Eddy Simulation / 平面Poiseuille乱流 / 成層乱流 |
研究概要 |
本研究は、非一様非等方乱流の統計理論の構築のために不可欠な乱流場の普遍構造の解明と統計理論の展開を目的として行なったものである。乱流の統計理論的方法と大規模直接数値シミュレーション(DNS)を用い、主として概略以下に述べる成果を得た。 (A)乱流DNSとそのデータ解析: 格子点数4096の3乗、自由度総数10の11乗以上、非線形相互作用数10の22乗以上に及ぶ世界最大規模の乱流ウルトラDNSデータの解析を行い、(i)種々の統計量のReynolds(Re)依存性、(ii)高いReにおける漸近的普遍性、を明らかにした。また、これまでのDNSでは困難であった高いReにおける(iii)Kolmogorovの相似仮説の定量的検証、iv)Large Eddy Simulationにおける渦粘性仮説の検証を行なった。 (B)非等方性乱流の普遍構造とモデル化: 一様剪断乱流についてLagrange的スペクトル理論による解析を行い、非等方スペクトル成分の小さなスケールにおける一般形を導いた。また、成層乱流についても、非等方エネルギースペクトルの一般形を理論的に導き、DNSとの検証により、その有効性を確認し、非平衡系に対する線形応答理論に類似の考え方が成り立つことを示した。 (C)壁乱流のDNSとデータ解析: 平面Poiseuille乱流は固体壁あるいは境界層乱流を伴う乱流の中でもっとも基本的なものである。そのDNSを行なうため、Chebyshev-tau法と結合コンパクト差分スキームとによる2種類のコードを開発し、性能を検証した。DNSにより、とくにこれまでほとんど報告のなかった壁に垂直な方向の速度相関スペクトルの解析等によって、乱流中の渦のスケール分布の壁からの距離への依存性、およびReへの依存性を明らかにした。
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