研究分担者 |
佐藤 栄一 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10112278)
風間 英明 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10037252)
岩崎 克則 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00176538)
木村 弘信 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40161575)
高山 茂晴 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (20284333)
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研究概要 |
本年度は、昨年度と同様引続き,特異点論からの視点から,ベルグマン核とセゲー核の領域の境界における挙動を漸近解析的な意味で、明確にすることを目標とし,ある成果を得た。我々は,有限型領域の場合に興味を持つ.まず,柱状領域と呼ばれる領域に関してこれらの積分核の特異性を漸近展開の形で明確に表すことに成功した.この領域の特徴から,実解析的な解析が有効であり,特にある種のラプラス積分の解析がたいへん興味深いものになる.この場合の領域に付随するニュートン図形は,非常に簡単ではあるが,さらに一般の場合にも有用と思われる解析ができたので,今後の研究に役に立つであろう.さらに,昨年度から引き続いて行なっているニュートン図形の幾何学的な性質から特異性の様子を明確にするという研究には現在までのところ,領域にまだ強い条件が必要となっているところが残念であるが,その条件をはずすため,ある意味で双正則不変なニュートン図形を定義することを試みた.まだ,その困難な問題が多々残っているが,他の複素解析の問題とも関連しており,特に,Peak関数の存在に関する研究を行なった.これらは,斉次性のある領域には,すでに強い結果が得られているが,一般の場合には,たいへん難しい問題となっている.これらをニュートン図形を使った解析を用いて調べた. 我々の研究は,偏微分方程式論,や実解析の研究とも関連しており,これらの分野への応用のため,多くの研究者と議論したり書物により多くの情報を得た.
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