研究課題/領域番号 |
14340063
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
柴田 克典 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (60222030)
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研究分担者 |
亀野 誠二 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (20270449)
小林 秀行 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (20211906)
井上 允 国立天文台, 電波天文学研究系, 教授 (10151622)
廣田 朋也 鹿児島大学, 理学部, 助手 (10325764)
梅本 智文 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (30290886)
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キーワード | SiO メーザー / 晩期型星 / ミリ波 / VLBI |
研究概要 |
1.韓国天文研究院大徳電波天文台14m電波望遠鏡にVLBI観測装置を設置した。さらに受信機からトーン信号を注入しVLBI観測装置を通して磁気テープに記録し解析を行うことによって、14m電波望遠鏡の観測システムが十分な位相安定度を有していることを確認した。同様に国立天文台野辺山宇宙電波観測所45m鏡でも位相安定度を測定した。 2.大徳電波天文台14m鏡を用いて晩期型星約30天体のSiO v=1 J=2-1 86GHzメーザーを観測した。このうち13天体が大徳-野辺山間のVLBI観測に十分な強度を示した。今後も14mによる単一鏡観測を継続して、メーザー強度のモニターを行っていく必要がある。 3.2の観測候補天体のうち3天体について大徳14mと野辺山45mの間でSiO 86GHz VLBI観測を行った。この観測は3月に行われたため、まだ相関処理の途中である。 4.晩期型星VY CMaのSiO 86GHz メーザー輝線を大徳14mと野辺山45mの間でVLBI観測を行った。この観測では、較正のための連続波電波源とVY CMaを交互に、約6時間に渡って観測した。相関処理は終了しており、各天体から干渉縞が検出され観測が成功したことが示されている。今後解析を進めメーザー領域の分布などを調べる予定であるが、干渉縞が検出されたことからVY CMaの距離を1.5kpcとすると大きさが1.2AU以下のメーザー領域が存在していることがわかった。また3C273B、3C279、0420-014などのクエーサーでも干渉縞が検出され、これらの天体についても大徳-野辺山間の連続波VLBI観測が十分可能であることが実証された。
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