研究課題/領域番号 |
14340072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90135301)
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研究分担者 |
原田 正康 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40311716)
上原 正三 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20168652)
菊川 芳夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20252421)
棚橋 誠治 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00270398)
近藤 慶一 千葉大学, 理学部, 助教授 (60183042)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 質量の起源 / 強結合ゲージ理論 / 対称性の力学的破れ(動的対称性の破れ) / カイラル相転移 / トップクォーク凝縮 / 隠れた局所対称性 / 余剰次元 / 光円錐量子化 |
研究概要 |
本研究計画では質量の起源に対する強結合ゲージ理論のアプローチをミクロ理論、マクロ理論の両方から推進した。とくに (1)ミクロ理論の「対称性の力学的破れ」については、トップクォーク凝縮模型の余剰次元版、フレーバー数の大きなQCDにおけるカイラル相転移とその模型構築(リトルヒッグス、ヒッグスレス模型など)への応用、余剰次元の強結合ゲージ理論の相構造の解明などを行い、 (2)マクロ理論の「隠れた局所対称性(HLS)」に基づく有効場の理論では、HLSの量子補正の研究の集大成としてPhysics Reports誌に総合報告を発表し、ベクターメソンを含むカイラル摂動論(HLSカイラル摂動論)の確立、およびフレーバー数の大きなQCDにおいて新たなカイラル相転移として提唱した「ベクターマニフェステーション」のさらなる展開などを行った。 さらに余剰次元のゲージ理論は最近AdS/CFT対応などとの関連で、deconstructed QCD/holograshic QCDなどの名前で「隠れた局所対称性」の有効場の理論と結びつきつつあり、(1)(2)の一体感はかつてないほど高まっている。 光円錐量子化についても、DLCQにおけるローレンツ不変性の回復や対称性の自発的破れの定式化で大きな進展をみた。 なお、本研究計画の一環として以下の行事を行った:平成14年12月には強結合ゲージ理論の国際ワークショップ(SCGT 02)を開催した。この分野のトップクラス多数を含む約120名規模の会議で海外から約40名の参加者があり活発な討論が行われ大きな成果があった(会議録はWorld Scientific社から。ISBN 981-238-437-5)。また、平成16年12月には国際ワークショップ「対称性の力学的破れ」(DSB04)を主催し大きな成果を得た(会議録出版予定)。平成17年2月にはノーベル賞受賞者G.'t Hooft氏を招いて講演会および討論会を行った。
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