研究課題
基盤研究(B)
原子核におけるパイ中間子の役割の重要性に着目して、相対論的、非相対論的な理論の枠組みでの理論研究を行った。相対論的な取り扱いでは原子核における負のエネルギーの状態の寄与についても研究を行った。その成果を箇条書きにする。1.相対論的平均場理論の枠組みでパイ中間子凝縮が起きることを数値計算で示した。その結果、スピン軌道力が生じることがわかった。さらにはパイ中間子は原子核表面に凝縮することを示した。2.非相対論的な枠組みで全スピンは保存するが、パリティーと電荷を破った内部粒子状態を用意し、それらの量子数を回復する方法を開発した。パリティーと電荷を射影した後変分をとる計算をHe4で行った。その結果、射影の効果は非常に重要であることを示すことができた。この際にパイ中間子(テンサー力)はHe4の構造に決定的な寄与をしていることを示した。3.テンサー力の効果が重要であることを定量的に示すためにHe5での中性子の位相差を計算した。中性子がs波、p波、d波での位相差をすべて再現するためにはHe4がテンサー力によりp波の混ざりがあることを考慮しなければいけないことを示した。テンサー力がスピン軌道力を引き起こしていることを見事に示した成果である。4.相対論的平均場理論の枠組みでパリティーと荷電の射影を行った後、数値計算をするための定式化と実際の数値計算を行った。パイ中間子の効果を存分に引き出すのにこの射影を行うことは非常に重要であることを示すことができた。結論として、原子核の構造にはパイ中間子が重要な役割を示すことができた。さらにはカイラル対称性の観点からも原子核が理解することが可能となり、ハドロン物理との統一が近いことを実感している。
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