• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

ランダム行列理論でのユニバーサリティーと量子カオス

研究課題

研究課題/領域番号 14340114
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

氷上 忍  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30093298)

研究分担者 猪野 和住  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30334303)
キーワードランダム行列 / 量子カオス / 行列模型
研究概要

N行N列のランダム行列Xの特性多項式の比の平均値をGUE、GOE, GSEと呼ばれるXが複素エルミート、実対称、四元数対称行列で確率分布がガウシアンの場合にそれぞれ求める方法を新たに超対称群を使って開発した。この方法は外場がランダム行列Xに結合している場合には必要となるもので新しいユニバサリティを議論する上でも重要な方法となっている。Nが大きい時にはランダム行列Xの特性多項式の積および比の平均値から成る相関関数にユニバサリティな振る舞いが見られる。これらのユニバサリティな結果を導出するために、HarishChandra-Itzykson-Zuberと呼ばれるユニタリ群の積分公式を直交群およびシンプレチック群の場合に拡張する必要があり、本研究でより一般的に群パラメータを変えた場合の漸近展開の公式を導出した。またGOEとGSEとの間には双対性があり、ランダム行列Xの特性多項式の比の平均値を求める際、この双対性が重要な役割をする事を見出し、新しい相関関数を導出した。これらの結果は量子ドットのエネルギー準位やエネルギー相関に応用されるものである。またこれらの研究はリーマン面の交差数や位相的な普遍量とも関係しているので、弦理論との関係を考慮にいれて、普遍的な性質の元となる理論的構造を調べる研究を行った。また、HarishChandra-Itzykson-Zuber積分はCalgero-Moserハミルトニアンと関係しているので、その多体問題としての側面も研究した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] E.Brezin, S.Hikami: "New correlation functions for random matrices and integrals over super groups"Journal of physics : Mathematical and General. 36巻・3号. 711-752 (2003)

  • [文献書誌] E.Brezin, S.Hikami: "An Extension of the Harish Chandra-Itzykson-Zuber Integral"Communications in Mathematical Physics. (in press). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi