ランダム行列で現われるHarishChandra-Itzykoson-Zuber公式をユニタリーの場合から一般のパラメーター、βの場合に拡張する事を試みた。βが大きい場合、あるいは行列の次元Nが大きい場合の表式を得た。また、この表式の応用として、相関関数や特性多項式の積のランダム平均を考察した。パラメーターβとパラメーター4/βの間にはduality(双対性)があり、この双対性とHarish Chandra-Itzykoson-Zuber公式を使うことにより、相関関数のDyson極限をNが大きい場合に鞍点法で計算出来ることが解り、その導出を行なった。また、外場がある場合の普遍性の考察を行なった。ランダム行列の応用として、光の局在に関した光散乱でのゆらぎの問題を考察し、実験としてランダムレーザーの実現に向けたいくつかの予備実験をおこなった。
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