研究課題
基盤研究(B)
1.水の2光子イオン化で生成する解離性イオンの観測:近赤外レーザーで生成した振動励起分子に放射光(20-100eV)を照射して、振動基底分子の放射光解離とは異なる反応分岐比や分解確立を得ることを目標とした。レーザーで反対称伸縮振動が4量子励起された水分子を生成させ、放射光を照射して解離させた。チタンサファイレーザーを約1kHzでオン・オフし、最初の1秒間はオンの時間帯だけで、次の1秒間はオフの時間帯だけで質量分析した。このペアを数百回測定しつつ、レーザーオンとオフごとにOH^+又はH^+イオンのカウント数を積算した。全回数を終了後に両者の積算値を引き算した値が2光子イオン化の信号カウントである。18.9-30Vの領域で2光子励起由来の解離性イオン化を初めて観測した。振動モードと解離反応座標とのエネルギー交換のダイナミクスを議論した。2.しきい電子分光法による水のイオン化サテライト状態の検出:放射光は広いエネルギー範囲をカバーするので、振動励起分子を強い反発性のイオン化または超励起状態へ高い遷移確率で励起できる。そこで、しきい電子分光法で20eV以上に存在する道の電子励起状態を探索し、それを用いて2重共鳴実験を試みた。まず高分解能しきい電子分光器を新規製作した。滲み出す電場による立体角制限式と、放射光リングのダークギャップと同期パルスを利用したパルス電場押出し式を併用した。しきい電子の到着時間域、及びそれ以外の時間域のそれぞれにゲートを設け、それら2領域の積分カウントの差を光子エネルギーに対してプロットした。得られたしきい電子スペクトル上には、20eV以上の領域に、様々な1電子励起1電子イオン化状態や深い価電子のイオン化状態の振動バンドに帰属される構造が多数観測された。
すべて 2005 2004 2003 2002
すべて 雑誌論文 (28件) 産業財産権 (1件)
Physical Chemistry Chemical Physics 7巻1号
ページ: 119-123
The Journal of Chemical Physics 122巻6号
ページ: 064304-1-064304-5
Journal of Electron Spectroscopy and Rekated Phenomena 144-147巻
ページ: 131-133
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena 144-147巻
ページ: 247-250
ページ: 243-246
International Journal of Mass Spectrometry 243巻
ページ: 121-125
Physical Chemistry Chemical Physics Vol 7,Number 1
The Journal of Chemical Physics Vol 122, Number 6
ページ: 064304-1-5
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena Vol 144-147
International Journal of Mass Spectrometry Vol 243
The Journal of Chemical Physics 120巻3号
ページ: 6005-6009
The Journal of Chemical Physics 121巻2号
ページ: 792-799
The Journal of Chemical Physics Vol 120, Number 13
The Journal of Chemical Physics Vol 121, Number 2
Chemical Physics Letters 374巻
ページ: 1-6
Review of Scientific Instruments 74巻8号
ページ: 3769-3773
Chemical Physics Letters 379巻
ページ: 248-254
Chemical Physics Letters Vol 374
Review of Scientific Instruments Vol 74, Number 8
Chemical Physics Letters Vol 379
The Journal of Chemical Physics 117巻18号
ページ: 8334-8340
Surface Peview and Letters 9巻1号
ページ: 583-586
Chemical Physics Letters 366巻
ページ: 595-600
The Journal of Chemical Physics Vol 117, Number 18
Surface Review and Letters Vol 9, Number 1
Chemical Physics Letters Vol 366