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2004 年度 実績報告書

自律複製する染色体外遺伝因子の細胞内動態と細胞外排出を支配する分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14340238
研究機関広島大学

研究代表者

清水 典明  広島大学, 総合科学部, 助教授 (10216096)

キーワード染色体外遺伝因子 / 遺伝子増幅 / DM / HSR / 生細胞可視化技術 / 2本鎖切断 / DNA修復 / 細胞周期チェックポイント
研究概要

以下、主要な項目について、箇条書きする。1)DMの細胞内動態と排出に及ぼす2本鎖切断の影響;LacO配列をDM特異的に組み込み、それをLacR-GFPの発現により可視化することに成功した。そのような方法で可視化されたDMについて、γH2AXの局在を同調培養した細胞内で検討した。その結果、染色体外遺伝因子は2本鎖切断を受けた際の修復過程に関して染色体腕とは異なり、それが原因となって分裂期の分配異常、排出、に至るという重要な成果が得られた。2)DMやHSRの細胞内局在が、その遺伝子発現に与える影響;上記と同様な方法でDMやHSRをCFPで可視化したうえで、そこからMS2結合配列を持つRNAを誘導発現させ、それをMS2-YFPの発現で可視化することに成功した。この方法により、可視化されたHSRがどのような条件で転写可能となるか、DMが細胞内や微小核内でどのように発現するかを生細胞内で検討できるようになった。3)簡便で極めて効率の良い遺伝子増幅誘導系を用いた、有用蛋白質大量生産系の樹立;我々の開発した全く新規な遺伝子増幅法を用い、増幅した遺伝子から、そのコピー数に見合った量の発現を得る方法を樹立し、特許申請した。4)哺乳動物複製起点配列を持ち、安定に複製、分配されるプラスミドベクターの構築;プラスミド配列を安定化させるシス構造が具体的に明確になってきた。その法則を用いて、当初目的のベクター構築とその評価がいよいよ視野に入ってきた。5)長大で均質なHSRの特性を利用した、姉妹染色分体分離過程の解明:前年度までに行ったHSRの核内折り畳みと複製に関する研究は論文発表し、それをさらに発展させる研究を行った。6)微小注入されたDNA分子の細胞内動態と排出機構;前年度までに樹立した、生細胞内で注入DNA分子を追跡する実験系を用い、核内、細胞質内での動態と排出過程に関して理解を深め、成果をまとめて論文投稿した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] When, where and how the bridge breaks : Anaphase bridge breakage plays a crucial role in gene amplification and HSR-generation.2005

    • 著者名/発表者名
      N.Shimizu et al.
    • 雑誌名

      Experimental Cell Research 302・2

      ページ: 233-243

  • [雑誌論文] Macroscopic folding and replication of the homogeneously staining region in late S phase leads to the appearance of replication bands in mitotic chromosomes.2004

    • 著者名/発表者名
      N.Shimizu, K.Shingaki
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science 117・22

      ページ: 5303-5312

  • [産業財産権] 特許2004

    • 発明者名
      清水 典明
    • 権利者名
      広島大学長
    • 産業財産権番号
      特願2004-334984
    • 出願年月日
      2004-11-18

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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