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2002 年度 実績報告書

2次元蛍光スクリーニングによる光合成制御因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14340250
研究機関東京大学

研究代表者

園池 公毅  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30226716)

キーワード光合成 / クロロフィル蛍光 / スクリーニング / 画像解析 / シロイヌナズナ / T-DNAタグライン / 遺伝学的解析 / 環境応答
研究概要

植物の生育、ひいては地球上のほとんどの生物の生育は光合成のエネルギーに依存しており、光合成の研究は、基礎研究の面からも、農学的、環境学的観点からも、盛んに行われてきた。ところが、植物が実際に自然界で生存し続けてゆくために重要な、環境に変化に応じた光合成の調節機構に関しては、まだ、ほとんど知見が得られていないのが現状である。そこで、この問題点を解決する手段として、材料に、遺伝的な解析が可能なシロイヌナズナのT-DNAタグラインを用い、環境応答に関する変異株をクロロフィル蛍光の2次元解析によりスクリーニングする系を考案した。この際、環境応答による微妙な変化をとらえるため、時間も含めて3次元のデータを取得し、2次元画像解析によって識別された各個体の蛍光の、3次元目の時間軸にそった変化を野生株と比較した。その結果、クロロフィルの時間が微妙に変化した変異株を多数取得することができた。そのうちの1つについて、詳細な解析を行った。この変異株は、劣性遺伝子の単一変位によって引き起こされており、cfa1と名付けた。cfa1の光合成の量子収率自体には大きな異常を示さないが、非光化学消光が野生株に比べて若干減少していた。また、短時間の強光照射による非光化学消光が誘導が野生株と比べて遅くなっていた。さらにこの変異株の原因遺伝子を同定したところ、イネの昨日道の遺伝子と相同性があった。今後は、この遺伝子の機能解明を進めるとともに、他の変異株の解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Minoda et al.: "Role of sulfoquinovosyl diacylglycerol for the maintenance of photosystem II"Eur.J.Biochem.. 269. 2353-2358 (2002)

  • [文献書誌] Kudoh, H., Sonoike, K.: "Irreversible damage to photosystem I by chilling in the light"Planta. 215. 541-548 (2002)

  • [文献書誌] Kudoh, H., Sonoike, K.: "Dark-chilling pretreatment protects PSI from light-chilling damage"J.Photoscience. 9. 59-62 (2002)

  • [文献書誌] Suzuki et al.: "Binding and functional properties of the extrinsic proteins in PSII"Plant Cell Physiol.. 44. 76-84 (2003)

  • [文献書誌] Hihara et al.: "DNA microarray analysis of redox responsive genes"J.Bacteriology. 185. 1719-1725 (2003)

  • [文献書誌] 佐藤公行(編)(共著): "光合成"朝倉書店. 194 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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