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2003 年度 実績報告書

脊椎動物ペプシノゲンの多様性に関する酵素機能の特異性とゲノム解析

研究課題

研究課題/領域番号 14340263
研究機関京都大学

研究代表者

景山 節  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20027501)

研究分担者 鈴木 樹理  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10175408)
米澤 敏  愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所, 室長 (90001867)
キーワードペプシノゲン / P1 / P'1 / 基質特異性 / ペプチド分解 / ペプシン / S'1
研究概要

ペプシノゲンには5種類の成分があり、哺乳類では食性の多様化とともに各成分の発現も異なっている。これらはA, B, C, F, Yと呼ばれる。ペプシノゲンは胃内でペプシンに変換され強いタンパク質分解活性を示す。本年度は、F除くペプシンについてタンパク質分解の特異性について解析した。
ペプシンAは切断部位の両側のアミノ酸、すなわちP1,P'1のアミノ酸は疎水性か芳香族の側鎖を持つものであった。ペプシンYはP'1のアミノ酸が極性あるいは解離基をもつものでありAと大きく異なっていた。ペプシンCはAに似るが、P'1にアラニン、バリンなど側鎖の小さなものしか受け付けなかった。ペプシンBはこれらのいずれとも異なりP2のアミノ酸がグリシンのものを特異的に切断した。これらの結果はP'1のアミノ酸が特異性を決めるのに大きく関与していることを示している。
ペプシンAとYについて立体構造からP'1をうけいれるペプシン側の部位、すなわちS'1について比較を進めたところ、共通的な配列と成分固有の配列があることが明らかとなった。共通配列はいずれも疎水性あるいは芳香族側鎖をもっていたが、固有のものはAが疎水性Yが親水性と大きく異なっておりこの違いがタンパク質分解の特異性を生じていると推測された。
ペプシンAとYのS'1の違いについてさらに検討を進めるため部位突然変異をおこなうこととし、酵母でのタンパク質発現系を確立した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fukuhara, R.: "Tissue distribution, molecular cloning, and gene expression of cytosolic glutathione peroxidase in Japanese monkey"Zoological Science. 20. 861-868 (2003)

  • [文献書誌] Kageyama, T.: "Diversity of structure and function of pepsinogens and pepsins"Recent Research Developments in Biophysics and Biochemistry. 3. 159-178 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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