研究課題/領域番号 |
14350042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
道家 忠義 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 名誉教授 (60063369)
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研究分担者 |
俵 裕子 高エネルギー加速器研究機構, 放射線研究センター, 助手 (30188453)
小倉 紘一 日本大学, 生産工学部, 教授 (60059681)
長谷部 信行 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (10127904)
安田 仲宏 放射線医学総合研究所, 研究員
中村 正吾 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (50212098)
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キーワード | PB-1 / 飛跡自動解析装置 / スキャン / 貫通孔 / 光学的飛跡孔検出装置 |
研究概要 |
今年度の研究では、BP-1飛跡解析システムの全自動化と光学的飛跡孔検出装置の開発に重点が置かれた。前者では、予定に従がってKEKに大型オートステージ装置が購入された。来年度購入予定の画像処理装置用入力光学系とオートフォーカス装置とでBP-1飛跡解析システムの一応の完成を見ることになる。この研究課題での今年度の大きな進歩は、放医研を中心として行われて来た、スキャンニングにラインセンサーを導入することによるスキャンスピードのアップである。その結果、スキャンのスピードを50倍以上に高めることに成功した。当然この方式は現在のシステムに採用される事になるが、此れは、そもそも基盤研究の申請時の構想に既に含まれており、全体の計画には影響は無い。ただ、この成果は、HNK-計画の日本側の仕事の分担にはかなりの影響を及ぼすこととなろう。 次の光学的飛跡孔検出装置は、可視光に対して透明なガラスでも真空紫外光に対しては不透明になることを利用して、光学的に貫通孔を検出できる装置で、これも申請時に既に構想があり、今年度はそのプロトタイプとしての装置を試作して、BP-1ガラス板を使用してどの程度の大きさの穴まで検出できるかのテストを行った。この研究は横浜国大を中心におこなわれたが、まだ、装置が完成してから幾ばくも無いので、現在検出できる貫通孔の最小径は40〜50μmと言うことに留まっているが、今後、光源の強度を高めたり、デジタルカメラの性能の向上によって更に小さな径の貫通孔が検出されるものと確信している。更に、今後は、斜め入射の貫通孔の検出の問題に入って行きたいと考えている。 最後の原子核乾板用自動解析装置のBP-1飛跡解析装置への応用は、今年度はその可能性を議論するに留まった。
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