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2002 年度 実績報告書

高靭性・高疲労強度バルク金属ガラスの開発とその強化機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14350063
研究機関宇部工業高等専門学校

研究代表者

藤田 和孝  宇部工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (10156862)

研究分担者 張 涛  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70250818)
久冨木 志郎  宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (90321489)
幡中 憲治  宇部工業高等専門学校, 校長 (60026193)
山崎 徹  姫路工業大学, 工学部, 助教授 (30137252)
キーワードバルクガラス合金 / アモルファス / 疲労 / ナノ結晶 / 破壊靭性 / フラクトグラフィ / 疲労き裂伝ぱ
研究概要

高靭性・高疲労強度バルク金属ガラス開発用に,詳細を検討して仕様を決め,液体急冷バルク金属ガラス作製装置を購入した.本装置は,3つの炉かなる.1つはガラス合金の母合金を作製するためのアーク溶解炉(3000℃,1x10^<-3>Pa),1つは母合金からガラス合金リボンおよびバルク素材を作製するための高周波溶解炉(1600℃,1x10^<-3>Pa),1つはこれらを熱処理する真空熱処理炉(800℃,1x10^<-3>Pa)である.納品後,諸々の点検を行った後,母合金の作製,リボンとバルクの作製,およびそれらの熱処理を試み,走査型電子顕微鏡(SEM)とX線回折装置を用いてガラス合金が作製できていることを確認した.
まずZr_<55>Cu_<30>Al_<10>Ni_5 at %からなるガラス合金を圧搾鍛造法でナノ結晶(結晶粒径約3nm,結晶粒間距離約10nm)が一様に分散析出した板材を作成し,引張試験と疲労試験を実施した.引張強さは1.7GPa,ヤング率は87GPaであり,報告されている同組成の単相ガラス合金の値とほぼ同じであった.疲労限度は,報告されている同組成の単相バルク合金の値と比べて約3倍大きくなり(疲労限度は引張強さの約15%),これは,ナノサイズの結晶がすべりの発生を抑えるためと考えられた.
現在,上記とほぼ同組成にAgまたはTaを微量加えて異なる大きさの結晶が析出したガラス合金の作製に取組んでいる.また,今後本研究を行っていく際の疲労強度に関する参考指針とするべく,単相の薄膜アモルファス合金とバルクガラス合金,およびFe系とAl系結晶合金における疲労限度を応力比別に文献調査し,比較検討資料を作製した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤田和孝: "Zr基バルク金属ガラスの疲労寿命特性に及ぼすナノ結晶分散効果"日本金属学会誌. 67・2. 79-84 (2003)

  • [文献書誌] 藤田和孝: "薄膜アモルファス合金およびバルクガラス合金における疲労寿命特性の検討"宇部工業高等専門学校研究報告. 49号. 1-4 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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