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2004 年度 実績報告書

高靭性・高疲労強度バルク金属ガラスの開発とその強化機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14350063
研究機関宇部工業高等専門学校

研究代表者

藤田 和孝  宇部工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (10156862)

研究分担者 幡中 憲治  宇部工業高等専門学校, 校長 (60026193)
久冨木 志郎  宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (90321489)
山崎 徹  兵庫県立大学, 工学部, 助教授 (30137252)
横山 嘉彦  兵庫県立大学, 工学部, 講師 (00261511)
キーワードバルク金属ガラス / アモルファス / マイクロ結晶 / ナノ結晶 / 破壊靱性 / 疲労 / 引張強さ / 塑性ひずみ
研究概要

粒径0.1〜10μmの球状結晶の分散した(Zr_<0.55>CU_<0.30>Al_<0.10>Ni_<0.05>)_<100-X>Ta_<X=0,2,3,5> at%からなる直径3,5mmのバルク金属ガラス(BMG)丸棒を鋳造法により作製し,圧縮試験を実施した.結晶粒径はTa量が増えるにつれて大きくなる傾向を示した.直径3mmでTa量を0,2,3,5 at%と増やした場合,圧縮強度は,Ta量が増えるにつれて低下したが,5 at%では逆に一挙に大きくなり0 at%の1.7GPaよりも大きい約2GPaを示した.この場合の結晶粒径は約10μmであった.直径5mmの場合には,中心付近で針状結晶が析出した組織となり,圧縮強度はTa量の増加とともに低下した.
粒径数十μmのbcc-Taデンデライト結晶の分散した(Cu_<0.60>Hf_<0.25>Ti_<0.15>)_<94>Ta_6 at%からなる直径2mmのBMG丸棒を鋳造法により作製し,引張試験を実施した.同試料は圧縮試験で塑性破断ひずみが34%と極めて大きな値を示すことが報告されているが,引張試験では塑性ひずみは観察できなかった.
粒径4nm程度のナノ結晶の分散したCu_<60>Zr_<30>Ti_<10> at%からなる直径2mmのBMG丸棒を鋳造法により作製し,片振り疲労寿命試験を実施した.その結果,耐久比(疲労限度/引張強さ(=2GPa))は0.24と大きな値を示した.この原因は,既に報告しているZr基ナノ結晶分散BMGの場合と同様,ナノ結晶がすべりの発生と成長を妨げたためと考えられる.
アモルファス度が高いと見られるZr_<55>Cu_<40>Ni_5 at%からなる厚さ3mmのBMG板材を傾角鋳造法により作製し,破壊靱性試験を実施した,その結果,破壊靭性値は53MPa・m^<1/2>を示した.これより,Zr基BMGはガラス単相と見られる場合においても実用上十分な破壊靭性を有していることが分かった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2003

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 金属ガラスの機械的性質2005

    • 著者名/発表者名
      藤田 和孝
    • 雑誌名

      金属 75・1

      ページ: 34-40

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Fracture Toughness in Zr-Based Bulk Metallic Glass2005

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka Fujita
    • 雑誌名

      Journal of Metastable & Nanocrystalline Materials (発表予定)

  • [雑誌論文] Zr基バルク金属ガラスの疲労寿命特性に及ぼすナノ結晶分散効果2003

    • 著者名/発表者名
      藤田 和孝
    • 雑誌名

      日本金属学会誌 67・2

      ページ: 79-84

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 薄膜アモルファス合金およびバルクガラス合金における疲労寿命特性の検討2003

    • 著者名/発表者名
      藤田 和孝
    • 雑誌名

      宇部工業高等専門学校研究報告 49号

      ページ: 1-4

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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