研究概要 |
インプラント表面に対する多品種少量加工を前提に,傾斜面に倣ったミクロン〜サブミクロンの微細溝加工が可能な,等分布荷重制御方式のマイクロテクスチャ創製技術について,実験と解析面から検討する3ヵ年にわたる研究で,本年はその初年度にあたる.これまでに,1,微細溝を形成するための微小な駒状の回転ロールの製作を可能にした. 2,微小な回転ロールへの多結晶ダイヤモンド薄膜のコーティングプロセスを確立し,より耐摩耗性の高い回転ロールを開発した. 3,有限要素解析により,回転ロールの支持剛性が最適設計された熊手状の軸受を開発した.これら回転ロールが支承された軸受を,動電型アクチュエータの可動軸に固定する工具支持構造としたことにより,制御された定圧荷重を,個々の工具に等分に荷重分散するとともに,加工面の微細な起伏(最大傾斜角3°)にも追随できるようにしており,3次元曲面(自由曲面)への微細溝形成を可能にしている. 上記3から成る微細溝形成装置を用いて,これまでに,4本の微細溝を同時加工するグルービングテストを平面状工作物面に対して実施し,1μm±0.1μm深さのマイクログルーブテクスチャ形成が可能なことを確認している.
|