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2003 年度 実績報告書

多機能デバイス基板の超薄型化加工技術の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 14350074
研究機関熊本大学

研究代表者

峠 睦  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (00107731)

研究分担者 上田 昇  熊本大学, 地域共同研究センター, 助教授 (10040437)
大渕 慶史  福岡工業大学, 工学部, 助教授 (10176993)
渡邉 純二  熊本大学, 工学部, 教授 (40281076)
坂本 英俊  熊本大学, 工学部, 助教授 (10153917)
キーワード多機能デバイス基板 / 水晶振動子 / 超薄型化加工 / 砥粒加工 / ラッピング / ポリシング / チタン酸バリウム / ニオブ酸リチウム
研究概要

本研究では,砥粒加工により機能デバイス基板を超薄型化加工し,量産技術の確立を目的としている.デバイス基板は水晶基板,チタン酸バリウム(BaTiO_3)およびニオブ酸リチウム(LiNbO_3)の3種類である.前年度までの研究により,薄型化にはポリシング加工時に基板内部に発生するうねりが障害となっており,これらの解決のためにメッキ保護膜の形成技術の改善や円柱埋込式加工法の開発を行った.基板に発生するうねりは,超薄型化加工の核心技術であるメッキ保護膜からの圧縮力であることを坂本らによるシミュレーション計算から突き止め,メッキ形成条件,厚さ,基板とメッキ保護膜の間隔に検討を加えた.その結果,メッキ厚には最適値があることがわかり,そのためのメッキ形成条件(メッキ電圧,メッキ液温,電流密度)を明確にした.また,基板-メッキ保護膜の間隔は昨年度開発した真空吸着法では大きな値に設定できないため,新たに円柱埋め込み式加工法を開発し,最終的に4μmの水晶基板の量産化技術の確立に成功した.チタン酸バリウム基板は上記のメッキ保護膜の改善技術を適用することにより最終厚さ13μmまで加工に成功した.ニオブ酸リチウムは基礎的な研磨特性を得ることに留まったが,4インチウェハ全体の超薄型化にはこれまでガラス磁気ディスクのポリシングに使用してきたエポキシ樹脂製弾性定盤と微粒ダイヤモンド砥粒の組合せが有効であることを確認した.
さらに,体内埋め込み型センサーなどに使用する薄型チップに対応するため,8インチシリコンウェハの薄型化を目づまり抑制を目的として気孔形成剤を添加した微粒ダイヤモンドホイールを新たに開発して取り組んだ.研削過程に超音波振動を重畳した研削液を供給することにより,最終厚さ50μmまでの加工に成功し,最終的にダイシングにより1mm角チップとすることができた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Touge, J.Watanabe, Y.Ohbuchi, H.Sakamoto, N.Ueda: "Development of Ultra Thin Quartz by Abrasive Machining"Key Engineering Materials. 257-258. 123-128 (2003)

  • [文献書誌] 峠 睦, 渡邉純二: "弾性定盤を用いたガラス磁気ディスク基板のポリシング特性"精密工学会誌. 69巻・10号. 1469-1473 (2003)

  • [文献書誌] 豊浦 茂, 峠 睦, 渡邉純二: "エヤー浮上式精密ベルト研削による高精度加工面の形成"砥粒加工学会誌. 47巻・5号. 248-252 (2003)

  • [文献書誌] 藤井修治, 峠 睦, 渡邉純二: "チタン酸バリウムセラミックス基板の湾曲修正と超薄型加工技術"2003年度精密工学会九州支部大分地方講演会講演論文集. 101-102 (2003)

  • [文献書誌] 峠 睦, 渡邉純二, 増崎正彦, 山内勝利, 下石平己: "気孔形成剤添加ダイヤモンドホイールによるシリコンウェハの精密研削と薄片化"2003年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 213 (2003)

  • [文献書誌] 久松貴将, 峠 睦, 渡邉純二, 神園明典: "多層配線Cu膜への極表面研削がCMPの平坦化に与える影響"2003年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 277 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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