• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

イオン吸着による亀裂進展の制御を利用した硬脆材料の無損傷機械加工に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14350075
研究機関東京電機大学

研究代表者

白樫 高洋  東京電機大学, 工学部, 教授 (50016440)

研究分担者 松村 隆  東京電機大学, 工学部, 教授 (20199855)
キーワード無欠陥機械加工 / 硬脆材料 / 脆性破壊 / 亀裂進展 / 破壊靱性 / 表面エネルギー / 切削油剤 / イオン吸着
研究概要

本研究はガラス、セラミックスに代表される硬脆材料をその機能を損なうことなく高能率の機械加工を実現するための基礎研究であり、この損傷の原因となる脆性亀裂の発生進展の抑制・制御方法とその実用化に関するものである。まずガラスを対象に延性モード切削時の力学的状態をFEMシミュレーションにより検討し、硬脆材料でも微細切削厚さで流れ型切りくずが生じる無損傷機械加工が実現しその力学的状況は延性材料のものと同等であることが判明した。ついでガラスの切削時に脆性破壊から延性モード切削に移行する過程を検討するため確率的破壊条件を導入したFEMシミュレーションモデルを構築し、切削厚さの変化により脆性亀裂の発生状況とその推移が変化し損傷状態が異なる様子、損傷の発生しない延性モード切削の実現条件を求めた。さらに昨年までの成果を踏まえて環境が機械加工に及ぼす影響について定量的に検討し、仕上げ面は悪化するものの強度低下は小、逆に仕上げは良好なるものの強度低下が大とする加工油剤があること、この原因は容易に亀裂を生じるか否かであり、亀裂発生の制御因子である表面エネルギーまたは破壊靱性の大小に左右されることが判明した。表面の破壊特性を増大し亀裂進展を制御するため、昨年の結果を踏まえ金属をコーテングしさらに電場を利用することにより金属イオンを強制的に吸着させることで表面の破壊靱性を変化させることが可能なことを見出した(特許申請中)。これらの成果を基にガラス表面に微細加工用のマイクロ、ナノ加工機を試作し、無欠陥機械加工を実行した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] SHIRAKASHI, T., HONDA T: "Effect of Cutting Fluids on Glass Machining"Proceedings of 6th ICPMT. 207-212 (2002)

  • [文献書誌] 白樫 高洋, 本田 智哉: "ケモメカニカル効果による硬脆材料の無損傷機械加工の高能率化に関する研究"東京電機大学総合研究所年報. 22. 49-54 (2002)

  • [文献書誌] Takahiro SHIRAKASHI: "FEM Simulation Analysis on Ductile Mode Glass Machining"Proceeding of 6th ESAFORM. 539-542 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi