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2002 年度 実績報告書

誘導結合フロロカーボンプラズマの特性の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14350088
研究機関東北大学

研究代表者

南部 健一  東北大学, 流体科学研究所, 教授 (50006194)

研究分担者 米村 茂  東北大学, 流体科学研究所, 講師 (00282004)
キーワードプロセスプラズマ / 数値解析 / 粒子モデル / 誘導結合プラズマ
研究概要

フロロカーボン(CF_4)プラズマの理論的研究に先だち,同じ電気的負性ガスである塩素(Cl_2)プラズマの研究を進めた.この理由は,より簡単な電子衝突断面積を持つCl_2プラズマの構造を詳しく調べることによって,CF_4プラズマの特性をかなり把握できると考えたことによる.Cl_2プラズマの研究では,これまで注目されて来なかったプラズマ反応器内のラジカルの希薄流とプラズマ生成過程の相互依存性を本格的に考慮した解析に成功した.流れ解析にはDSMC法を用い,プラズマ解析にはPIC/MC法を用い,この二つの解法を交互に繰り返すことにより,流れとプラズマの解を互いに矛盾のない形で収束させた.
解析には,(i)Cl_2の反応器への導入と中性ガス(Cl_2,Cl,SiCl_4)の排気,(ii)電子衝突によるCl_2,Clの励起と電離,(iii)Clのチャンバー壁での再結合(2Cl→Cl_2),(iv)シースによる荷電粒子の反射と吸収,(v)ウエハ上でのエッチング反応(4Cl+Si→SiCl_4),を考慮した。SiCl_4は反応生成物である.本解析の唯一の問題点は,(iv)のシースのモデル化である.これについては更に今後研究を進めて行く.
得られた結果を要約する.ガスの全圧が0.5〜2Pa,プラズマへの投入電力が500〜800Wの誘導結合プラズマ反応器の場合である.
1.アンテナ附近ではCl_2の解離は著しく,Clの数密度はガスの全密度の約80%に達する.
2.Cl_2,Cl,SiCl_4はそれぞれ独立に流れを形成する.これは希薄流に特有の現象である.
3.Clの壁での再結合はエッチング速度に大きな影響を与える.
4.Clの数密度は,ガス圧の上昇あるいはアンテナ電流の増加とともに増大する.
5.どのガス圧においても,電子密度は投入電力とともに増大する.
6.電力一定の条件下では,ガス圧の低下とともに電子密度は増大する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 塩澤正和, 南部健一: "希薄流と誘導結合プラズマの連成解析"第20回プラズマプロセシング研究会プロシーディングス. 113-114 (2003)

  • [文献書誌] 南部健一, 米村茂, 岩田尚顕: "非対称高周波放電における自己バイアス"第20回プラズマプロセシング研究会プロシーディングス. 111-112 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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