研究課題/領域番号 |
14350091
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡島 厚 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (80013689)
|
研究分担者 |
岡野 行光 (株)原子力安全システム研究所, 技術システム研究所, 副所長
溝田 武人 福岡工業大学, 工学部, 教授 (10038557)
木村 繁男 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70272953)
中村 晶 (株)原子力安全システム研究所, 技術システム研究所, 研究員
木綿 隆弘 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (40225107)
|
キーワード | 流体関連振動 / 円柱 / 渦励振 / 流れ方向振動 / 減衰質量比 / アスペクト比 / テーパ比 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
構造物の流れ方向の流力振動に関する水槽、風洞実験そして数値シミュレーションによって得られた一連の研究成果に基づいて、プラント配管内用の非振動型温度計の形状特定を行い、実際に使用可能な温度計の開発研究を行う。すなわち、種々な断面形状の構造物においてそのアスペクト比やテーパ比などの流力振動特性に及ぼす影響を明らかにして、流れ方向振動、直角方向の渦励振などの流力振動を回避可能な、いわゆる振動し難い温度計形状を作製することを目的とする。本年度、実際の温度計の形状である片持ち有限スパン長さ円柱のテーパ付円柱構造物の振動応答特性に関して回流水槽を用い、さらに実際の配管内の流れを想定した乱れた水流中における有限スパン長さ円柱を二自由度の片端弾性支持させた場合の流れ方向振動実験を行い、振動挙動及び応答特性の相違を明らかにした。アスペクト比10の有限スパン円柱のテーパ比が1%以下では1つ励振域のみが生じるのに対して、テーパ比が2.5〜10%では2つの励振域が存在することを明らかにし、先端から1/3のスパン位置の直径を代表長さにした場合に応答特性を整理できることを明らかにした。テーパ比5〜10%の円柱では2次元円柱の場合より換算減衰率に対して敏感に振幅が抑制されることを示した(発表論文1,3)。さらに、主流の乱れ強さが各励振域の振動に及ぼす影響を調べた結果、乱れによって交互渦の発生が抑制されることで第二励振域に影響を及ぼし、乱れが大きい程振幅が減少することが明らかにした(発表論文1,2)。また、アスペクト比が5,8の有限スパン長さ円柱の振動時の後流油を層流三次元数値シミュレーションによって解き、実験と同様に流れ方向振動時は1つの励振域のみであることを示し、円柱先端の巻き込み渦とカルマン渦との干渉の詳細な様相を三次元グラフィックで明らかにした(発表論文4,5,6)。
|