研究分担者 |
朝倉 榮次 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90135327)
今村 博 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (30303077)
長谷川 豊 名古屋大学, 高効率エネルギー変換研究センター, 助教授 (20198732)
清水 幸丸 三重大学, 工学部, 教授 (20023202)
荒川 忠一 東京大学, 工学研究科, 教授 (30134472)
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研究概要 |
本研究は,高速・高効率の洋上風力タービン,ならびにそれらの集合体としての高効率ウィンドファームの設計に必要な要素技術を確立するとともに,ウィンドファーム設置に伴う環境負荷の解析を行うことを目的としている.本年度の研究実績の概要を以下にまとめる. 洋上における大気境界層の乱流特性を明らかにするために,韓国海洋大学(釜山)キャンパス内の海岸線に高さ20mの風況観測マストならびに超音波風速計を含む観測システムを設置し,風況精査を開始した.これと平行して,風力タービンに流入する大気乱流の特性が,風力タービン翼およびロータ全体に及ぼす空力的変動荷重への影響を推定するために,大気乱流のシミュレーション,タービンロータ翼の空力特性解析について数値モデルを名古屋大学にて構築し,数値解析を実施した.その結果,ウィンドシアと乱れ強さ,乱れスケールが空力変動荷重に及ぼす定量的な影響を明らかにすることができた. 一方,高速型の風力タービンに使用する最適翼型形状を確立するために,三重大学にて新たな翼型設計手法を確立した.この設計手法に基づき開発した翼型・ロータ翼の風洞実験を三重大学で実施中であり,東京大学では,翼周りのLES解析を進め,騒音解析などへの応用も試みている. 以上の他に,三重大学では複数風車の相互干渉に関する研究を実施中であり,名古屋大学では,風況精査により風力タービン後流の乱流特性を調べている.また,ウィンドファーム設置に伴う環境負荷(視覚的刺激)を低減するための,風力タービン形状の検討も東京大学にて実施中である.
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