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2002 年度 実績報告書

固体界面の接触熱抵抗に関するミクロ・ナノ波動論のアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 14350107
研究機関京都大学

研究代表者

牧野 俊郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (30111941)

研究分担者 若林 英信  京都大学, 工学研究科, 助手 (00273467)
松本 充弘  京都大学, 工学研究科, 助教授 (10229578)
キーワード熱物性 / 熱伝導 / 接触熱抵抗 / その場診断 / 熱の流れ / 超音波 / 分子動力学 / ウェーブレット解析
研究概要

固体表面間の接触熱抵抗は,工業装置の熱設計・安全管理の重要なファクターの一つになる.接触熱抵抗の物理を熱物性論と波動論に基づいて系統的に解明する基礎研究を進めると同時に,接触熱抵抗の経時変化をその場的・インプロセス的に診断する手法を併せて研究することが緊要である.本研究では,このような立場からつぎの3種の研究を行ってきた.
第1に,接触熱抵抗を外部からその場診断するための手法を検討した.接触面の微視形状は接触する表面への印加圧力と結晶組織の変形に応じて経時変化するため,その研究では,接触状態の推定法の開発が重要になるが,本研究では,そのための手法として超音波探傷法の応用を考え,金属・金属接触面における超音波反射とその面をよぎる熱通過を測定するマクロ基礎実験を企画し,その研究のための実験装置を準備した.第2に,超音波の媒質界面における反射・透過特性を波動論的に調べた.すなわち,超音波・弾性波のパルス・波束の伝搬・減衰,境界面反射・透過,干渉現象を波動論的に記述し反転解析する解析システムを整備し,平滑面・規則的にあらい表面における超音波の反射・透過特性に関する基礎実験を行って,その解析システムの健全性を確認した.第3に,接触熱抵抗のミクロ機構を解明するために,分子動力学による計算研究を行った.すなわち,接触熱抵抗は,MEMS系を構成する2種の均質な結晶原子層の界面でも起こるが,その機構を調べるために,原子層をよぎる弾性波の伝搬を計算してウェーブレット解析し,弾性波の伝搬が界面で妨げられる現象を弾性波の振動数の関数として明らかにする方向をとっている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 松本充弘: "固体中のフォノン伝搬のウェーブレット解析"日本伝熱シンポジウム講演論文集. 第39回. 683-684 (2002)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Matsumoto: "How to Bridge the Gap between Phonon View and Molecular View"US-Japan Nanotherm Seminar : Nanoscale Thermal Science and Engineering. (2002)

  • [文献書誌] 松本充弘: "結晶界面の熱抵抗の分子動力学シミュレーション"日本機械学会論文集(B編). 68巻・671号. 1919-1925 (2002)

  • [文献書誌] 松本充弘: "ナノスケールの固体熱伝導:分子シミュレーションとフォノン解析"日本熱物性シンポジウム講演論文集. 第23回. 346-348 (2002)

  • [文献書誌] Matsumoto, M.: "Micro-scale Heat Conductance in Solid : How to Bridge the Gap between Phonon View and Molecular View"Conference Book : "The Second Kyoto-Seoul National-Tsinghua University Thermal Engineering Conference", Kyoto University. the 2nd. 107-112 (2002)

  • [文献書誌] 松本充弘: "固体Siの熱伝導機構と界面熱抵抗の分子動力学計算"日本伝熱シンポジウム講演論文集. 第40回. A113 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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