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2002 年度 実績報告書

近接場光を利用したナノスケール熱物性計測法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14350112
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

長坂 雄次  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40129573)

キーワード熱物性 / 計測技術 / ナノテクノロジー / 熱伝導率 / 温度伝導率 / 近接場光
研究概要

本研究は,近接場光を用いたナノスケール熱物性計測法を確立することを最終目的としている。平成14年度は,試料の温度変化に起因する反射率変化を近接場光プローブによって検出しナノスケール温度変化測定法を構築することを研究目的としており,研究成果として以下に挙げる具体的な成果を得ることができた。
(1)近接場ファイバーへの光・ファイバー結合を行うシステムの構築を行った。ファイバーカプラーならびにCCD観察系からなる本システムにより近接場ファイバーにレーザーを結合し,近接場光を生成することが可能となった。
(2)近接場ファイバーと試料の距離をナノメートルオーダーで制御するために,ピエゾ走査ステージならびに励振システムからなる制御系を構築した。本システムにより近接場領域(〜100nm)にファイバーを保持することが可能となった。
(3)微弱な近接場光を検知するための集光検知システムを構築した。本システムはレーザーチョッピングシステム,超高速ロックインアンプならびにバランスレシーバから構成され,近接場光の微弱な変化を検知することが可能となった。
(4)本測定法の健全性を確かめるために,回折格子を利用した予備的測定から本測定系のナノメートル分解能を確かめた。本システムの空間分解能は約100nm程度であると見積もられた。
(5)温度検知法の妥当性を確かめるために,試料を加熱した時の反射率変化について本システムを用いて測定を行った。試料の温度変化に対応した反射率変化は概ね理論で予測される結果が得られた。
以上の事項から,近接場光を用いたナノスケール温度変化測定法が実現できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 長坂 雄次: "ナノ・マイクロスケール熱物性研究の展開"第23回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 23. 268-270 (2002)

  • [文献書誌] 田口 良広: "近接場光を用いたナノスケール熱物性計測法の開発(第1報測定原理および装置の試作)"第40回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 40(発表予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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