研究課題
世界中の紛争地域には、戦闘が終了した現在もなお約7千5百万個以上の対人地雷等が埋設されたまま放置されている。これらの放置地雷は、平和時においても多くの非戦闘員達の生命を奪い傷つけている。当事国においては、危険な放置地雷を一刻も早く処理するために我が国のハイテク技術を用いた効率的な地雷探知・処理技術の開発が強く求められている。本研究グループにおいては、これらの国々の要求を満たすために危険な地雷探知・処理作業を安全に実施するために遠隔から無人で実施可能なロボットの開発に努力した。その結果、野外における不整地走行も可能な地雷探知ロボットRAT-1型の試作に概ね良好な成果を得ることが出来た。このロボットは、平地においては4輪駆動で移動し、不整地においては8輪を使用した遠隔からの操縦及び自律走行が可能である。また、対人地雷探知においては、先端部に装着した高性能の金属探知器により地雷探知を可能にし、埋設箇所等を認識することが出来た。本年度は最終年度であるため、野外における使用を考慮したロボットの性能試験を実施し、障害物を検知し回避する機構及びその障害物を乗り越えるための性能について最終評価を行った。また、埋設地雷等の回避のために装着した地雷探知用センサの基本性能試験として、模擬埋設地雷の回避制御等の性能確認試験を実施し、これらについても概ね良好な結果を得ることが出来た。得られた研究成果については、最終研究報告書にまとめると共に国際学会等における発表を継続する予定である。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (3件)
Motion Control and Applications in Robot Technology(RT) Vol17.No1
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Formalized Mathematics. Part I Vol.13,No.4,
日本時計学会論文誌,メカトロニクス, Vol.49 No.193
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