研究課題/領域番号 |
14350134
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
斎藤 之男 東京電機大学, 理工学部, 教授 (50057238)
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研究分担者 |
音琴 浩 東京電機大学, フロンティア共同研究センター, 助手 (90349803)
羽根吉 寿正 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90120120)
大島 徹 富山県立大学, 工学部, 助教授 (60223806)
藤川 智彦 富山商船高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (80321420)
鈴木 英二 埼玉医科大学, リハビリテーション科, 講師 (00255118)
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キーワード | 下肢動力装具 / 二関節筋 / バイラテラルサーボ / 拮抗作用 / リハビリテーション / 歩行訓練 |
研究概要 |
本研究は、人間や動物特有の走行やジャンプなどの機能を持った二関節筋アクチュエータの工学的応用とその効果を実証することである。特に、下肢動力装具は、実用化されておらず、軽量化と外観を含め機能性が重要視される。 (1)下肢動力装具の設計・試作について:二関節筋駆動システムの設計を行い、実用に近いレベルへ設計・試作した。 (2)二関節筋動作の工学的評価:富山県立大学(大島)により、(1)で試作した実験機のシミュレーションと動作実験を進めた。下肢動力装具の可動領域とシミュレーションから得たリンク長を東京電機大学へフィードバックし、設計データとした。 (3)二関節筋の駆動システムとモータ制御の特性改善:研究分担者羽根吉により、バイラテラルサーボ系のモータ駆動をマルチモータ駆動とすることで、系の安全性と位置決めサーボ、及び歯車のバッククラッシュ除去をシミュレーションと実験機から検討を行った。 (4)研究分担者鈴木は、リハビリテーション専門医の立場から下肢動力装具の障害レベルと操作法について設計の指針を与えた。 特に、二関節筋の効果は動物などの動作に見られるように強力なジャンプ、高速動作として位置づけられている。従来のロボットでは一関節部に一モータである構造に対し、二関節部に一アクチュエータの構造により、新しいロボット設計コンセプトが実現できた。 平成16年度では、動物の特性を有する拮抗アクチュエータ、即ち、二関節駆動アクチュエータを下肢動力装具に応用し、これまで不可能であった下肢メカニズムを研究代表者が開発したバイラテラルサーボ系による力伝達機構を導入し、下肢動力装具として試作し、シミュレーション通りの歩行を座位から立位への移行を含め実験的に実証した。 今後、これらの研究は、福祉分野のみならず、ロボットなど大きな変革へと繋がると確信している。また、これらの研究により精密工学会に「生体機構制御・応用技術専門委員会」として40名程の委員会により2005年2月に発足した。
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