研究課題
基盤研究(B)
可変焦点鏡を用いた合焦点法に基づく三次元画像入力装置について、定倍率平行投影を実現するための構成法および広角撮像に有利な完全な透視投影を実現するための構成法を考案し、所期の特性を実験により確認した。可変焦点鏡として空気圧駆動の薄板ガラス製ミラーとピエゾアクチュエータ駆動の銅合金板製ミラーを使用し、いずれについても所期の三次元画像入力特性を確認することができた。特に、ほとんどビデオフレームレートの動作(20Hz)が可能な後者を三次元画像入力実験装置の製作に用い、LSIパッケージ基板上の半田ボール行列の形状計測に適用した。対象は、10mm角の基板上に直径300μmの半田ボールを基板周辺に500μm間隔で208個配列したものである。半田ボール頂点の高さだけでなく、体積評価に有用なボールの上半球主要部の計測を行うことができ、死角のない本合焦点法の長所が確認された。ボール頂点の高さ計測値の誤差は、標準的なレーザ変位計との比較で12μm以下であり、半田ボール行列の平坦度計測を含めたLSIパッケージ基板の外観検査に適用できる十分な精度であった。半田ボール行列の形状と平坦度の計測を高速化するため、指定された高さの半田ボールの水平断面を、その上下等距離に合焦した二枚の画像の等合焦度画素領域として求める合焦度差分法を考案した。さらに半田ボールを真球と見なし、求められた断面積から球の頂点の高さを推定する真球フィッティング法を考案した。本計測法により、高さの全計測範囲を走査する従来の合焦点法に比較し平坦度計測の格段の高速化が図られた。この結果、パーソナルコンピュータによるソフトウエア処理で基板当り7.2秒の計測速度を達成できた。またFPGA (Field Programmable Gate Array)によるハードウエア化で、基板当り2秒の実用性能を実現できる見通しを得た。
すべて 2004 2003 2002
すべて 雑誌論文 (10件) 産業財産権 (2件)
Proc.17th ICPR 3
ページ: 270-273
Proc.17th ICPR Vol.3
Proc.SPIE 5202
ページ: 38-49
Proc.SPIE 5264
ページ: 241-248
Proc.SPIE Vol.5202
Proc.SPIE Vol.5264
Proc.SPIE 4902
ページ: 238-245
立命館大学理工学研究所紀要 61
ページ: 125-134
Proc.SPIE Vol.4902
Memoirs of the Institute of Science and Engineering, Ritsumeikan University, Shiga, Japan No.61