研究課題/領域番号 |
14350147
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
匹田 政幸 九州工業大学, 工学部, 教授 (40156568)
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研究分担者 |
大塚 信也 九州工業大学, 工学部, 助手 (60315158)
趙 孟佑 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60243333)
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キーワード | 正温度抵抗特性 / セラミックPTC / ポリマコンポジット / 限流素子 / 耐電圧向上 |
研究概要 |
PTC素子(Positive temperature coefficient)は電気抵抗率の正温度特性を持つ複合材料であり、限流デバイスとして有力視されている。しかし、PTC素子は、限流後の過電圧に対しての耐電圧向上、放電の発生抑止、材料の最適組成条件、電極材料や形状の選定、抵抗復帰性の悪化など、実用に供する以前に多くの検討課題がある。 以上の観点から本研究では、セラミックやポリマ材料などを母材として導電粒子を含有するPTC素子に対して電導機構の解明および限流後の耐電圧向上を行うことを目的とする。以上の検討を通して、高電流定格・高制限電圧の限流デバイスとしてのPTC素子の開発を目指すものである。 本研究では外部加熱方式によりPTC素子を高抵抗状態に保持し、電圧-電流特性を測定して、PTC素子の電導機構の解明を試みた。特に導電機構や限流特性決定に重要なパラメータである導電フィラーの重量・粒径・形状およびマトリクスの種類・サイズ、および試料の焼成条件を系統的に変化させて、電導機構解明を試み、部分放電特性および耐電圧特性を測定検出した。また、直流電源を用いて自己の過電流による発熱限流期間中の電流-電圧特性(ダイナミック特性)評価試験回路システムの構築を行い測定を行った。以上の測定結果よりセラミック系素子の導電粒子の窮状化を図ることによって電なき集中を緩和し、部分放電の発生頻度が低くなることがわかった。ポリマ系素子から、導電粒子の微細化を図ることによって耐電圧が高くなることがわかった。
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