研究課題/領域番号 |
14350148
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
檜山 隆 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90040419)
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研究分担者 |
永田 武 広島工業大学, 工学部, 教授 (40218003)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | マルチエージェント方式 / 情報ネットワーク / 実時間制御 / 需給バランス制御 / 情報伝送遅延 / 補償回路 / Load Following Operation / Automatic Generation Control |
研究概要 |
太陽光・風力などの自然エネルギー利用電源、ディーゼル発電システム、電気二重層キャパシタにより構成される電力貯蔵システムなどの分散電源を有する系統を対象として、負荷平準化制御、自動発電制御をより効率するための情報ネットワーク上に構成する機能分散型の統合化運用・管理・制御システム、すなわちマルチエージェントシステムを提案している。提案方式により、地理的な広がりを有する電力システムに分散配置された各種分散電源の協調運用が可能となり、より効率的な電力供給が実現できることになる。電気二重層キャパシタにより構成される実験室用電力貯蔵システム、電力系統模擬実験装置を用いた制御実験、あるいはシミュレーションにより提案する運用・管理・制御システムの有用性を明らかとしている。エージェントの構成としては、分散電源の出力を観測し、情報ネットワークを介して配信するモニタリングエージェント、配信された情報を基にして、需給バランスを調整するための上位管理エージェント、さらに、上位管理エージェントの決定した方策により、実際の制御を担当する制御エージェントを考えている。ネットワーク接続された複数のパーソナルコンピュータにより提案するエージェントシステムを構築し、制御実験を通してその性能評価を実施している。情報ネットワークを介した情報伝送には、伝送遅延時間が存在するためこの遅延時間が長くなった場合には制御性能の大幅な劣化が予想される。このような状況を想定して、本研究ではこの情報伝送遅延の補償方式についても新たな提案を行い、実験によりその有効性を明らかにしている。提案方式により0.1秒程度の遅延時間が存在する場合でも、制御性能の劣化を防止し極めて良好な制御性能を実現できることが明らかとなった.
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