研究課題/領域番号 |
14350150
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
武田 洋次 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (10081275)
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研究分担者 |
真田 雅之 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (90264803)
森本 茂雄 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (00210188)
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キーワード | フラックスバリア / 非対称設計 / トリクルプル / 有限要素法 |
研究概要 |
本研究では、中小規模の風力発電を対象に、微風から強風まで、広範囲な風速で高効率な発電が可能な埋め込み磁石期発電機の研究開発を目的としている。 本目的にあった永久磁石同期発電機は誘導発電機に比べ、原理的に広範囲な風速範囲で高効率であるが、強力な磁石を使って小型にするため、ステータ巻線スロットとロータのフラックスバリアの回転位置に伴う磁気抵抗の大幅な変化のため、コギングトルクとトルクリプルが増加し、これにより、弱い風速では風車が回転できず、発電できる最低風速は高くなり、風力の利用率が著しく低下する。 昨年の研究により、埋込磁石同期発電機の欠点であるトルクリプルとコギングトルクを低減する構造設計の指針が明らかにされたので、本年はその設計指針により試作機を試作し、その妥当性と実用性の可能性について検討した。その結果、従来の設計に比べ、出力を低下することなく、コギングトルクならびにトルクリプルを約1/5に低減できることが明らかになった。さらに、高い効率が保持されることも明らかとなった。その結果から、弱い風でも風車がスムーズに回転し、発電電力は小さいものの、未利用であった風力エネルギーを有効に電気エネルギーに変換できる目処がついた。 回転機は製作コストの低減とさらなる小形・高効率化を目指して、電機子巻線が短くできる集中巻に技術トレンドが移行している。しかし、集中巻は分布巻に比して、コギングトルクとトルクリプルの増加する問題がある。現在、多極の集中巻永久磁石同期電動機について、いままで培ってきた研究成果を基にして、その問題点の解決に取りくんでいるところである。
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