研究課題/領域番号 |
14350159
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋山 英文 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40251491)
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研究分担者 |
吉田 正裕 東京大学, 物性研究所, 助手 (30292759)
馬場 基芳 東京大学, 物性研究所, 助手 (60159077)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 量子細線 / 量子細線レーザー / 1次元励起子 / MBE / へき開再成長 / 成長中断アニール / PL / 電子正孔プラズマ |
研究概要 |
MBEへき開再成長および成長中断アニール法を用いて、超平坦界面をもち、1本の細線の断面寸法が14nmx6nmで、20周期T型GaAs細線レーザー試料に対し、自動走印システムを用いてのPL空間スキャン測定を中心とした基礎分光と、励起強度依存発光測定、レーザー発振測定、シャックリー法とハッキ・パオリ法による利得の測定を行った。さらに、細線の断面寸法は同じで、周期だけを1周期に減らした単一細線レーザー試料に対して同様の計測を行い、n型に変調ドープを行ったドープ単一量子細線構造にゲートを付けてキャリア濃度を制御するFET型の構造についても詳細な空間スキャン測定を行った。 PL空間スキャン測定により、PL線幅が1-1.5meVであるような高品質の量子細線構造の領域のほかにPL幅が若干広い部分や局在状態を形成している部分が存在していることがわかり、高品質の領域を選別して詳細な物理測定を進めることが出来た。PLE測定の結果も、クーロン相互作用を含めた詳細な理論計算と比較した議論が出来るようになり、1次元自由励起子や1次元連続吸収帯の同定が明確になった。ラインシェイプが初めて観測された。 PL励起強度依存性測定からは、励起子分子や電子正孔プラズマの生成が見出された。レーザー発振スペクトルと比較し、レーザー発振の起源が、従来指摘された励起子によるものではなく、クーロン相互作用の影響を強く受けた電子正孔プラズマによるものであることがわかった。
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