研究課題/領域番号 |
14350168
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
山崎 二郎 九州工業大学, 工学研究科, 教授 (40108668)
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研究分担者 |
竹澤 昌晃 九州工業大学, 工学研究科, 助手 (20312671)
本田 崇 九州工業大学, 工学研究科, 助教授 (70295004)
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キーワード | 陽極酸比 / 微細加工 / 高アスペクト化 / 永久磁石 / 磁気マイクロマシン / マイクロモータ / 電磁ポンプ |
研究概要 |
本研究の目的はAlの陽極酸化を局所的・異方的に進行させる新しい微細加工技術を確立し、これを利用して厚み300μmの異方性厚膜磁石を作製し、人体への埋め込みを可能とする医療工学用電磁マイクロポンプを実現する事である。 厚膜磁石に関しては、磁界を印加することにより電子に働くロレンツフォースを利用することで陽極酸化の進行方向を制御する技術の確立を試みた。陽極酸化の進行方向は電子が感じるファラデー力とロレンツ力の兼ね合いで決定される。陽極酸化膜のバリア層の有効電界は一定であることから、陽極酸化皮膜の進行方向の磁界依存性から約30kOeの磁界を印加すれば酸化皮膜の進行方向を自由に制御出来る事が判った。 マイクロポンプに関しては、体内導入時の低侵襲化を考慮したポンプの細径化と、逆流防止バルブの設置による流量の制御を試みた。弾性体扇ぎ運動の駆動源となる永久磁石の回転軸を省略し、円柱形の回転磁石に相似形の運動部屋を設けることで外径4mmまでの細径化が可能となった。また、弾力樹脂にスリットを設けることで逆流防止弁を構成し、逆流防止圧力はスリットの数とその長さで所望の範囲で調整できることを確認した。これにより、母胎内の胎児水頭症児の頭部に装着し必要に応じて交流磁界を印加することで、頭部から母胎に4cc/min.の必要水量を排出できることを確認した。
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