研究課題/領域番号 |
14350170
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
堀越 佳治 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60287985)
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研究分担者 |
小野満 恒二 早稲田大学, 理工学部, 助手 (30350466)
宗田 孝之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90171371)
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キーワード | 量子ドット / MBE / δドーピング / ナノデバイス / AlGaAs / GaAsヘテロ構造 |
研究概要 |
本年度は、選択成長による量子細線の作成に関する研究に加え、GaAs中に等電子不純物である窒素をδドーピングした試料の詳細な光学特性を、外部場を印加することで調べた。 今回、MEE法を用いた選択成長により、サブミクロン量子細線の作製に成功した。この量子細線の周囲に400nm幅のサブミクロンマスクを施すことにより、SiO2マスク上に供給されるGa原子の拡散による成長層への寄与が小さくなり、量子細線と電極との接続部分における膜厚の不均一性が改善された。また、SiO2マスク幅をGa原子の拡散長に近づけることで、完全なる選択性を得ることができ、成長速度の改善がされた。また、従来困難であったAlGaAs選択成長が可能となった。量子細線のPL発光強度の二次元パターンを観察したところ、成長層での発光はマスク下の基板からの発光に比べ極めて強く、均質であることが確認され、良質な量子細線構造が形成できたことが分かる。今後、基板面、量子細線方向、量子細線の幅、成長条件等を最適化するとともに光導波路としての特性調べる。さらに低次元の電気伝導特性も検討する。また、ゲート電極で制御することにより、バリスティック伝導および1次元伝導特性の観測が期待され、低消費電力FETへの応用も考えられる。 次に、窒素をδドーピングしたGaAsの光学特性に関しては、GaAs中に分布した2nm以下の原子間距離を持つ窒素原子対に束縛された励起子の発光を電界と磁場を印加して詳細に調べた。その結果、励起子の生成過程は、定常的なトンネル現象によって支えられており、その遷移プロセスは、N原子対に束縛された励起子の束縛エネルギーに比べて、非常に小さい外部場により制御できることが明らかになった。
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