研究課題/領域番号 |
14350172
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
成塚 重弥 名城大学, 理工学部, 教授 (80282680)
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研究分担者 |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授 (30076591)
丸山 隆浩 名城大学, 理工学部, 講師 (30282338)
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キーワード | ナノチャンネルエピタキシー(NCE) / 走査型トンネル顕微鏡(STM) / STMソグラフィー / Si基板 / ビーム誘起横方向成長(BILE) / GaAs / 液滴エピタキシー / 分子線結晶成長(MBE) |
研究概要 |
以下に本年度の研究実績を列挙する。 1.走査トンネル顕微鏡(STM)を用いた熱酸化膜のリソグラフィー Si基板上のナノチャンネルエピタキシー(NCE)に使用するマスクとして、熱酸化膜を検討している。今年度は、ドライ酸化膜のSTMを用いたリソグラフィーのための臨界電流密度を検討した。リソグラフィー線幅とシミュレーションによる電流分布を比較検討することにより、臨界電流密度を導出した。その結果、リソグラフィー速度、STM探針電流には依存せず臨界電流密度は一定置となることがわかった。また、サンプルバイアス電圧にはリソグラフィーのためのしきい値があり、しきい値電圧以上では、高電圧ほど低い臨界電流密度が得られることがわかった。 2.GaAs基板表面窒化によるリソグラフィー用マスクの作製 GaAs基板上NCEのマスクとして、GaAs基板の窒化により形成される表面窒化膜を検討している。窒化条件(時間、温度等)を変化させ、平坦でなおかつしっかりと結合した窒化膜が形成される条件を導出した。 3.Geスッテプフリーエピタキシーの実現 ミクロな台形状メサを用いることにより、液層成長のスッテプフリー化を試みた。本年度はGe溶解度の低いPbメルトを用いることにより、過飽和度を2次元核が生成しない低いレベルに抑え、スッテップフリーGeの成長に成功した。 4.ビーム誘起横方向成長(BILE) As圧力の最適化をおこなうことにより、(001)表面から(111)B側面へのGa原子の表面拡散を生起させ、(001)GaAs基板上BILEの平坦化に成功した。一方、(111)GaAs/Siテンプレート基板を用いることにより、Si基板上でのBILEによる無転位領域の作製に成功した。 5.液滴エピタキシーを用いたGaNドット構造の作製 窒化条件最適化を進め、GaNドットのさらなる極小化(直径25nmのドットの形成)に成功した。
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