研究課題/領域番号 |
14350184
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
皆方 誠 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80174085)
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研究分担者 |
符 徳勝 静岡大学, 産業技術総合研究所, 研究員
米山 賢史 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (60345808)
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キーワード | ナノメートル分極制御 / 電界強度比 / Full Cover Electrode法 / 円形電極 / LiNbO_3 / 光照射分極反転 / 抵抗率 / ダイシングソー加工 |
研究概要 |
本研究では、提案したデバイスの作製において重要となる分極制御技術と微細加工技術に関する研究を行った。本年度では以下のような研究成果が得られた。 1)分極制御の理論的検討:従来の矩形電極を用いた周期分極制御の問題点を打破し得る新しい概念について検討した。電極とレジスト直下の電界強度比が大きく、かつ結晶中に電界集中部を作らない条件を満足する電極形状を印加電界分布の計算から求めた。その結果、点接触の円形電極を用いることで上記条件を満たすことを明らかにした。 2)円形電極を用いた微小周期分極制御の実験的検討:理論計算から得られた周期2μmの円形電極を二光束干渉露光により作製し、Full Cover Electrode法により分極反転実験を行った。その結果、厚さ500μmの結晶において、2μm周期の分極反転の作製に初めて成功した。また、従来困難であった0.56μm幅の極微小分極反転の作製に成功した。 3)レーザ光照射による低電圧印加分極制御:レーザ光照射による微小分極制御について検討を行った。その結果、LiNbO_3結晶に対して強い吸収をもつ325nmレーザ光の照射により、結晶の抵抗率が光照射前の値に比べて5桁程度低下することを明らかにした。そして、光照射なしでの印加電圧(10.7kV)より十分低い印加電圧(3.6kV)で幅200nmライン、直径1.0μmφの微小分極反転構造を作製することができた。 4)ダイシングソーを用いた微細加工:光導波路の作製に必要な加工条件の検討を行った。その結果、0.3mm/sの高速加工の条件で、幅5μm、長さ50mmの平滑で矩形の光導波路形状を作製することができた。
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