研究課題/領域番号 |
14350189
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
角南 英夫 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (10311804)
|
研究分担者 |
横山 新 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (80144880)
|
キーワード | 光モジュレータ / SOI / 透明電極 / 自由電子 / 赤外吸収 / 光導波路 / 櫛形トランジスタ |
研究概要 |
本研究の目標たる光モジュレータは、シリコン中自由電子による赤外光の吸収を利用するまだ世界にその例を見ない挑戦的な試みである。実現の要は、光と相互作用する自由電子の量をいかに確保するかというもので、このためMOSトランジスタによる新たな光モジュレータの試作とその評価を実施している。 最初の櫛形トランジスタによる光スイッチ実現の試みは、(1)入射した直径10μmの平行赤外光は高さ1μm、長さ1mmの櫛形Siビーム中にとどまらず、基板のSi中に抜ける。 (2)櫛形Siの隙間に埋め込まれた不純物を10^<21>/cm^3程度含む多結晶Siが入射赤外光を強く吸収するなどの理由により光のスイッチ動作は確認できなかった。 これらの実験結果を踏まえ、高さ1μm、幅10-100μmのSiビームのMOSトランジスタのモジュレータを試作した。このモジュレータの光吸収実験により、(3)入射光が迷光となってnW以下のきわめて小さい出射光の測定を妨げている。 ことがわかり、曲がり部分の損失が最も少ない形状を見出し、現在直角に曲がったモジュレータを試作し、測定を計画している。 いっぽう、導波路の解析により、Alなどの反射率の高い金属をゲートに用いることができることがわかり、ITO(Indium-Tin Oxide)のゲート利用と同時に試作を行っている。
|