研究概要 |
遺伝的アルゴリズム(GA)や遺伝的プログラミング(GP)とは異なり、有向グラフ遺伝子を持つ遺伝的ネットワークプログラミング(Genetic Network Programming GNP)のアーキテクチャーとこれを相互作用する複数の個から構成される各種知的システムに展開する研究を進めた。GNPは判定ノードと処理ノードがネットワーク状に結合しており、判定ノードでは環境からの情報を判定し多分岐し、処理ノードでは環境に対して出力を行なうノードである。GNPの特徴は、 「1」有限状態機械と異なり必要な情報を必要なときに取り込むことが出来るため,部分マルコフ決定過程のプロセスをモデル化できる 「2」判定ノードおよび処理ノードを重複して活用できるため,コンパクトな構成が可能になる 「3」有向グラフによるネットワーク構成のため、GNPの内部に過去のノード遷移の履歴を記憶することができる 等である。 ・GNPのアーキテクチャーの研究については、 「1」大規模な仕事を複数個のサブの仕事に機能分割し、これにサブのGNPを割り当てサブGNPの複合体で全体を構成する機能局在型のGNPを検討し、その有効性を確認した 「2」GNPノード内のサブノードの選択を学習により行い、ノードの接続を進化により行う学習・進化型GNPを検討し、その有効性を確認した。 ・GNPの応用の研究については、上記のGNPを、相互作用する複数の個から構成される代表的なシステム、(1)ロボカップゲーム、(2)エレベータ群管理システム、(3)株価予測および売買を行う人口市場、(4)データマイニングなどに展開し、GNPの有効性を明らかにした。
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