研究課題
基盤研究(B)
本研究では、知的システムの構築に必要な、知的工一ジェントの構築、エージェント問の相互作用の構築、マルチエージェントシステムの学習と進化をテーマに研究を推進してきた。1.知的工一ジェントの構築:有向グラフ構造でプログラムを構成する遺伝的ネットワークプログラミング(GNP)を開発し、エージェントの行動生成における性能評価を行ったところ、従来手法と比べて良い性能を示すことが明らかになった。2.エージェント間の相互作用の構築:GNPで構成される複数のエージェント間の知的相互作用を構築するため、共利、競争、搾取、利他という生態系における共生の概念を応用した、共生学習進化アルゴリズム(Masbiole)を開発した。タイルワールド問題を用いたシミュレーションの結果、提案手法が共生戦略を導入したことによる複雑なエージェント間の相互作用を示すことを明らかにした。3.マルチエージェントシステムの学習と進化:一般に、生物は長い世代を通じて行われる進化と、一生の間に試行錯誤を通じて行われる学習が相互に影響しあってその発達を促進していると考えられる。この考え方を基に、上記1で提案したGNPと強化学習と呼ばれる学習アルゴリズムを組み合わせることで、より効率的な処理ができるプログラムを自動生成する手法を開発した(学習進化型GNP)。複数の個体問で選択、交叉、突然変異を行うことで良い個体が生成される進化に加え、各個体の処理実行中にもオンライン学習によるプログラムの改善が行えることにより、進化のみのGNPおよび従来の進化型計算手法(遺伝的プログラミング)より性能が良くなることを明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (18件)
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