研究課題/領域番号 |
14350216
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 繁 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (70134468)
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研究分担者 |
篠田 裕之 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (40226147)
来海 暁 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 講師 (30312987)
西 一樹 電気通信大学, 情報通信工学科, 助教授 (00208125)
奈良 高明 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (80353423)
小野 順貴 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (80334259)
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キーワード | イメージセンサ / CMOS / 相関計測 / 画像センシング / 光計測 / 振動計測 / 三次元計測 / OCT |
研究概要 |
本研究は,平成11年度から科学研究費の補助により基礎研究を進めてきた時間相関型イメージセンサのさらなる発展と展開を目的とする。ここで時間相関型イメージセンサとは、入力光パターンと全画素共通の参照信号との時間相関を各画素ごとに生成し出力する,申請者の提案による新規で独自な集積化半導体デバイスであり、能動的手段により入力光パターンに時間変調を与え,それをセンサ上で復調するという新しい画像計測の原理を与えるものである。本研究が取り組むべき主な課題は、1)実時間直交復調のための三相相関方式の導入と高精度化・高解像度化、2)対象波長域の赤外領域への拡大、3)光と相互作用する物理現象の利用による応用範囲の拡大である。本年度の成果は以下のようにまとめられる。 1)ヘテロダイン変換に基づく振動の振幅/位相同時イメージング 並進する平行縞を投影することで対象の振動情報を光強度変調にヘテロダイン変換し、これを時間相関イメージセンサで復調することにより、対象の振動の特定周波数成分を実時間で可視化するシステムを開発した。三相相関イメージセンサを用いることにより、振幅情報と位相情報を同時に取得できる特長がある。 2)時空間位相アンラッピングに基づく実時間三次元計測法 並進する平行縞の投影により光投射角情報を光強度変調の位相に符号化し、これを時間相関イメージセンサで復号化することにより、対象までの奥行き情報を実時間で取得するシステムを提案した。また、本手法の鍵となる動画上での位相アンラッピングの手法を提案した。 3)時間相関イメージセンサを用いた実時間OCT 白色干渉計にピエゾアクチュエータを用いたミラーの微小振動と時間相関イメージセンサを組み合わせることにより、対象の特定深さの反射率分布情報を可視化する実時間OCTを実現した。着目する深さは可変であり、顕微鏡と同様な手軽さで断層像をモニタリングすることが可能となる。
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