研究課題/領域番号 |
14350221
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
石丸 伊知郎 香川大学, 工学部, 助教授 (70325322)
|
研究分担者 |
平田 健二 四国計測工業(株), 高松技術研究所, 主査(研究職)
大平 文和 香川大学, 工学部, 教授 (80325315)
|
キーワード | ステッパ / フッ化カルシューム / レンズ / 透過率 / 吸収係数 / 光熱変換効果 / 光音響 / 光カロリメトリ |
研究概要 |
低吸収係数(約0.1%)のレンズ(材質:フッ化カルシューム)を用いて、光音響効果による透過率計測可能性フィージビリティスタディを行った。ArFレーザからのノイズ要因を除去した所、弾性波として光吸収を計測することができた。現在、従来手法である光カロリメトリ法を用いた提案手法の計測精度確認を実施中である。 提案する光音響法による透過率計測手法はレンズ外形寸法によらない計測ができるため、今回対象としている大口径レンズに適用可能である。また、従来手法である光カロリメトリ法は、熱容量の大きな大口径レンズには適用不可であるが、小口径レンズならば高精度に透過率が計測できる。そこで、提案する光音響法により大口径レンズを計測した後、レンズを小片に分割して従来法である光カロリメトリ法を用いて計測精度検証を行うこととした。光カロリメトリ法に関しては、レンズ表面散乱による迷光の影響やレンズ格納チャンバからの輻射熱の影響などについて対策を行った後、高精度(約0.1%)で計測可能であることを実験により確認した。 また、光音響法では、実験時に音響計測値がレーザ光入射方向の影響を受けることが判明した。これは、レンズ裏面反射光がアコースティックエミッションセンサに直接入射する影響であり、多重反射の影響の出ない入射方向からレーザを入射することにした。また、結晶方位により音響計測値が3割程度変化する現象が見られる。現在、その要因を分子振動学的知見から考察中である。また、光音響法により大口径(直径:200mm、厚さ:50mm)のレンズの透過率面内分布計測を終え、小片に分割、研磨を行っている。研磨による表面ダメージの透過率計測精度への影響についても調査中である。
|