2003 年度実績報告書

非線形駆動系と移動体ステアリングの非線形制御に関する理論的・実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号	14350224
研究機関	千葉大学
研究代表者	劉康志千葉大学, 工学部, 助教授 (70240413)
研究分担者	大形明弘千葉大学, 工学部, 助手 (70312931)
キーワード	非線形駆動系 / 電磁アクチュエータ / 非線形出力フィードバック制御 / 自動駐車システム / 円軌道族 / 切り替え制御 / 操舵角制限 / 大域的漸近安定
研究概要	本年度の研究では、以下の成果を収めた. 1.操舵角制限を考慮した自動駐車制御理論:実用的な自動駐車システムを構築するとき、操舵角制限を考えなければならない。そこで、本研究では二つの対策を提案した。(1)前年度開発したchainedシステムに対する制御理論を自動駐車問題に応用する際、chainedシステムの入力として操舵角速度ではなく、操舵角そのものを用いることを提案し、これによって操舵角制限を直接考慮に入れることを可能にした。(2)駐車場に合わせて予め円軌道族を設け、自動車の方向角を円軌道の接線方向に追従させるように制御することによって駐車を行う方式を新たに開発した。この方法は操舵角及び駐車スペースの制限があっても自動駐車できるものである。 2.自動駐車システムの開発:上記提案された二つの方法それぞれについて、実験システムを開発し、その実用性を実証した。さらに、実用化を念頭に中間切り替えし地点の決定法も開発した。その有効性も実証済みである。以上によって、四輪車自動駐車システムの中核技術の開発はほぼ完了した。この技術は、インテリジェント交通システム(ITS)における重要な要素技術として非常に役立つものであり、また、運転者駐車補助装置としても利用価値が高い。これからは、商用化に向けてセンサの選定、車速制御システムと操舵制御システムの高性能化をさらに研究していく予定である. 3.多自由度電磁アクチュエータ駆動系の出力フィードバック制御理論:前年度では、一自由度の場合について制御の方法を開発できたが、今年度はこれを多自由度電磁アクチュエータ駆動系に拡張することができた。理論的には、電磁アクチュエータ駆動系に対してある擬似2次Lyapunov関数を発見した.これを使うことによって動的出力フィードバック制御則を設計できる.そして、この方法はシステムの大域漸近安定性を保証できるものであり、構造もきわめて簡単である,現在、実験による検証とともに弾性を持つ機械システムも制御できるように理論の展開を進めている.

研究成果

(7件)

すべてその他

すべて文献書誌 (7件)

[文献書誌] K.Z.Liu, R.He: "A Simple Derivation of ARE Solutions to The Standard H∞ Control Problem Based on LMI Solution"Proc. Of the 42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 1723-1728 (2003)
[文献書誌] K.Z.Liu, S.Namiki, H.Ishii: "Velocity Control of 2-Mass-Spring Systems with Large Load Uncertainty -- An Adaptive Backstepping Control Approach --"Proc. Of the 42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 3948-3953 (2003)
[文献書誌] A.Ogata, Y.Tashiro, K.Z.Liu, O.Saito: "A new method to design discontinuous stabilizing controllers for chained systems"Proc. Of the 42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 5679-5684 (2003)
[文献書誌] K.Z.Liu, R.He: "A Nonlinear Output Feedback Control Method for Magnetic Bearing Systems"Proc. of European Control Conference 2003. (2003)
[文献書誌] K.Z.Liu: "A Piecewise Smooth Switching Control Algorithm for Chained Systems"Proc. of European Control Conference 2003. (2003)
[文献書誌] K.Z.Liu, R.He: "A Nonlinear Output Feedback Control Method for Magnetic Bearing Systems"Proc. of 2003 IEEE Conference on Control Applications. (2003)
[文献書誌] 梅生偉, 申鉄龍, 劉康志: "現代ロバスト制御理論と応用"清華大学出版社(中国). 292 (2003)

2003 年度 実績報告書

非線形駆動系と移動体ステアリングの非線形制御に関する理論的・実験的研究

研究代表者

劉 康志 千葉大学, 工学部, 助教授 (70240413)

研究成果

[文献書誌] K.Z.Liu, R.He: "A Simple Derivation of ARE Solutions to The Standard H∞ Control Problem Based on LMI Solution"Proc. Of the 42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 1723-1728 (2003)

[文献書誌] K.Z.Liu, S.Namiki, H.Ishii: "Velocity Control of 2-Mass-Spring Systems with Large Load Uncertainty -- An Adaptive Backstepping Control Approach --"Proc. Of the 42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 3948-3953 (2003)

[文献書誌] A.Ogata, Y.Tashiro, K.Z.Liu, O.Saito: "A new method to design discontinuous stabilizing controllers for chained systems"Proc. Of the 42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 5679-5684 (2003)

[文献書誌] K.Z.Liu, R.He: "A Nonlinear Output Feedback Control Method for Magnetic Bearing Systems"Proc. of European Control Conference 2003. (2003)

[文献書誌] K.Z.Liu: "A Piecewise Smooth Switching Control Algorithm for Chained Systems"Proc. of European Control Conference 2003. (2003)

[文献書誌] K.Z.Liu, R.He: "A Nonlinear Output Feedback Control Method for Magnetic Bearing Systems"Proc. of 2003 IEEE Conference on Control Applications. (2003)

[文献書誌] 梅生偉, 申鉄龍, 劉康志: "現代ロバスト制御理論と応用"清華大学出版社(中国). 292 (2003)

2003 年度実績報告書

劉康志千葉大学, 工学部, 助教授 (70240413)